ゾム 耐性 小説。 〇〇の主役は我々だ!

英雄樹海

ゾム 耐性 小説

」さんの動画を閲覧しているようです。 高校三年生、男です。 」さんが大好きでよく閲覧させて頂いているのですが、最近妹も同 じ実況者様の動画を観ていることが発覚しました。 僕が動画を観て笑っていたら、僕の後方に座っていた妹が「我々だ見てるの?」と訊いてきました。 素直にそうだよと答えたら、「私も見てる!特に鬱先生とショッピくんとひとらんらんが好き!」と言われました。 失礼ながら言わせて頂きますと、彼らの動画は所謂「下ネタ系」も多く、まだ中学生の妹に観させていいものかと思いました。 僕は彼らのファンですので貶しているわけではございませんが、妹はそういう下ネタが昔から大嫌いでテレビで芸能人が下品な発言や行動をしたりするとすぐに眉を顰めて部屋に行ってしまいます。 そんな妹が先様の動画を閲覧しているとは思ってはいませんでした。 妹が何を見ようと何をしようと僕の言えたことではありませんし先様の動画に問題は無いし僕自身面白く観させていただいているのですが、妹は多感な時期ですので とは言っても妹は僕や父に反抗することも嫌悪することもありませんが 、やはり妹に影響しないか気になってしまいます。 気にしすぎかもしれませんが、下ネタ嫌いの女子中学生が濃厚な下ネタの出る動画を観ても平気なのでしょうか? 妹は動画内容を細かい所まで鮮明に覚えており、性格が好きだと言っているので声や絵に惹かれた、ということではないと思います ら。 それから、先様の上げている動画は中学生が閲覧してもいいのでしょうか?ご本人様の迷惑にならないでしょうか? ちなみに僕は去年見始めたばかりです。 妹は一昨年から高い頻度で動画を閲覧していたようです。 妹も僕も両親から課金などは許されていませんので有料会員にはなっていませんが、古い動画もよく観させていただいています。 迷惑になりたくはないので高評価は押しますがYouTubeでもニコニコ動画でもコメントはしておりません。 この質問に不快な思いをされたら申し訳ございません、重ね重ね言いますがご本人様方を誹謗中傷する内容ではありませんので、ご理解頂けたらと思います。 本人が苦手なら無理だなと思ったときに勝手に離れるでしょうし、2年も応援し続けているなら下ネタに耐性がついたとか、もしくは知らない人が話してる下ネタは無理だけど推しが話してるのはなんか面白いからいけるとか、そんな理由があるかもしれません。 彼らの下ネタが妹さんにそこまでの悪影響を与えるとは個人的には思いません。 人によりますが中学生ってそういうものに触れて興味を持つ時期ですし。 ただ強いて言うなら、ネットスラングや淫夢語録なんかは、あまり人前で言わない方がいいものも結構あるので気をつけた方がいいかもしれません。 彼らの口癖のようなものなので移ってしまうのは仕方ないにしても、元ネタを知らずにベラベラ言ってしまうとドン引きされるようなネタも結構ありますので。 それからHoI等で戦争ネタを扱うこともある集団ですが、それに変に当てられて私戦争大好き!とか言い出したらそれは注意した方がよろしいかと。 実際彼らへの憧れから無神経にそういった発言をする視聴者も稀にですが見られますので。 長々と失礼しました。 お役に立てれば幸いです。

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魔幻の覇王軍

ゾム 耐性 小説

圧縮された紫の煙が、大砲のような轟音を伴いながら放たれる。 取りついてマタンゴとベラが輝きの嵐に飲まれて突き飛ばされた。 ラフレシアの棘の鞭を一瞬で焼き切り、彼女さえも木の葉のように吹き飛ばされる。 更に輝きはロナの放った猛毒弾さえも、光属性の力によって燃やし、かき消した。 「そ、そんな……!」 「ひゅー、危なかったぁ。 さすがに貰ってたら死んでたぜ。 さぁて!」 フォーミュラはサディスティックな笑みを浮かべてロナへ腕を翳す。 すかさずロナは蔓の盾を形作ろうとするも、フォーミュラが光弾を放つ方が早かった。 「きゃっ!!」 「ロナーっ!!」 彼女の悲鳴とクルスの声が重なり、爆音でかき消される。 煙の向こうでは、ぼんやりと力なく首を落とす、哀れなロナの姿が映った。 「く、クソッ……!」 クルスは突っ伏したまま、無力な自分へ憤りを感じる。 これが勇者とEランクの圧倒的な差なのだろうか。 大切な場所を、仲間を、愛する者さえも守れないのか。 戦う意思はある。 ロナや樹海を守りたいという決意は微塵も揺らいではいない。 しかしこれまでの連戦で、クルスの身体は悲鳴を上げ、起き上がることすら満足にできそうもない。 更にフォーミュラは顔に邪悪な笑みを浮かべつつ、クルスの頭を靴底で踏みつける。 「クルス、ここまでよくもまぁ好き勝手にやってくれたな。 ええ? おい!」 「くっ……つぁ……!」 「おい、おっさん! 俺の名前を呼んでみろよ。 だからそうすりゃお前ぐらいは助けてやる。 どうよ?」 「だ、誰が、そんなことを……こ、殺す! フォーミュラ、お前は必ず、俺の手で……!」 「なぁにぃ!? フォーミュラだとぉ!?」 「ぐああああ!!」 フォーミュラは眉間にしわを寄せて思い切り、クルスの手から剣を抜く。 そして聖剣を高く掲げた。 その顔は勇者とは思えない、邪悪な笑みを浮かべていた。 「ならまずはお前から殺す。 次に俺をコケにしたビギナを殺す。 魔物共はゆっくりバラバラに解体して、素材にしてカロッゾへ売り払ってやる!」 「ッ……!!」 「勇者であるこの俺を怒らせたことを後悔して死ねぇぇぇ!」 無力のクルスへ輝く聖剣が振り落される。 諦めを感じる暇は皆無。 すると聖剣はクルスの頭を叩き割る直前で止まった。 「こ、これは……!?」 驚愕するフォーミュラの声が聞こえ、クルスは咄嗟に顔を上げた。 フォーミュラの腕は、青白い輝きを纏った魔法の帯で拘束されている。 魔法の帯を放っていたのは、災厄の勇者の背後で勇ましく金の錫杖を掲げ、憤怒の表情を浮かべた、小さな体に大きな力を宿した彼女。 「ビギナ! てめぇ、なにしやがる!」 魔法の帯で拘束されたフォーミュラはビギナへ怒りの視線を向けた。 しかし、ビギナは小さな足で精一杯踏ん張り、フォーミュラを拘束し続けていた。 「先輩っ! 今です、お願いしますっ!!」 「こ、この 女 ( あま )ぁ……!」 「フォーミュラ=シールエット! どんなに強い力が有ろうと、お前がどんなに名家出身であろうとも! お前のようなワガママで最低な人は勇者失格! いえ、人間失格です!!」 ビギナの叫びは、諦めかけたクルスの胸へ再び闘志を宿らせる。 クルスは最後の力を振り絞り、矢筒から矢を抜いた。 矢はフォーミュラのつま先を貫通し、彼をその場へ釘づける。 「この、てめ……は、離せ! 離せぇぇぇ!!」 どんなにフォーミュラに踏みつけられようと、たとえ無様に地面へ突っ伏したままだろうと、クルスは決して矢を手放そうとはしない。 「うぐっ、あ、脚がっ……!?」 やがて、彼を蹴ったぐるフォーミュラの動きが鈍り始めた。 「ロナッ! 殺 ( や )れっ!!」 クルスの声が周囲に響き渡る。 「人の姿をした悪魔よ! お逝きなさいっ!!」 猛毒が圧縮された煙の弾が、フォーミュラの背中へぶつかり、爆音と共に弾けた。 フォーミュラの顔から一気に血の気が引き、身体から力が抜けてゆく。 「っ……ああ……!」 「今度こそ終わりだフォーミュラ。 最後は苦しみながら、地獄へ行け」 起き上がったクルスは満身創痍のフォーミュラを、思い切り蹴り飛ばす。 蹴り飛ばされたフォーミュラはふらふらと膝をついた。 「かはっ! げほっ! ごほっ!! こ、これは……!?」 フォーミュラは血反吐を吐きだした。 髪が抜け落ち、肌が溶け出し、瞳が輝きを失ってゆく。 その直後、ロナの猛毒は再びフォーミュラの身体を乱暴に食い荒らす。 「か、髪が! お、俺の、髪……! なんだ、これっ……げほっ!」 死と再生の繰り返し。 それは終わらぬ拷問の如く、フォーミュラを苛む。 しかし共に猛毒弾を浴びたクルスは当然無事である。 「こ、こんなところで、俺は……俺は勇者! 勇者なんだぞっ!」 「……」 「あ、ああ! かはっ! ごほっ! た、助けて……! オレを……!」 「……」 「謝ル! いママでの、こと、全部! ダから……!」 「……」 「お、お願イダ! 頼ム……! ホシイモノ、カネ、オンナ、メイよ、やる……! ダカラぁ……!」 今さら命乞いをするフォーミュラへ、クルスは冷たい視線で睨んだ。 「勇者らしく潔く眠りに就け、フォーミュラ。 最期くらいは見届けてやる」 崩れたフォーミュラの顔が、絶望に染まった瞬間だった。 彼はそのまま倒れ、自らの血の池に沈む。 魔力が完全に底を尽き、再生ができなくなったフォーミュラはドロドロに溶け、もう二度と起き上がることは無かったのだった。 *あと2話で二章終了です。

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早寝早起きのブックマーク一覧

ゾム 耐性 小説

オスマンが教えてくれたお店のホームページの地図を見ればその店は街はずれにあり、この国で一番大きい森の隅っこを少し突っ切るのが一番の近道。 この森の奥には初夏になると自然が織り成す絶景の湖があることから最近国の自然保護指定に認定され、一般人が入るには許可が居る。 時折写真や観光目当てに入る者はいるらしいが、その手間と整備されていない道を歩く面倒くささは有名なのか人気はない。 そんな森も軍の総統であるグルッペンにとってはただのケーキ屋に行くルートに過ぎず、職権乱用といわんばかりに森に足を踏み入れる。 春が終わりかけのこの季節、木の葉の影が太陽の光をいい塩梅に遮って心地よい。 「あん?」 何か大きなものが近くを通った気配に思わず懐の拳銃に触れる。 木々が大きく揺れて木の葉がさわさわと音色を立てるが、襲ってくる様子はない。 ぽとり、何か小さなものが少し離れた場所で落ちる音に恐る恐る近づけば何処かで見覚えのある物体が転がっていた。 「仕事投げて逃げたやちゅ、どこでちゅか。 」 「と、とんち…」 「仕事投げて逃げたやちゅ見ちゅけて殺ちゅ。 」 「あかん、とんちがジュニア化してもうた。 」 粛清剣をゆらりと振りかざし、赤いマフラーをなびかせ廊下をふらふら歩く姿はさながら、赤い堕天使カマエルと言っても過言ではない。 その後ろを髪色と同じくらい顔を青くして鬱が足取り重く歩く。 どうやらトントンが付いて来いと命令したようだ。 いつも内ゲバで忙しいコネシマやシャオロンも黙って自らの仕事に向かう。 そんな異様な雰囲気にゾムも耐えられず、トントンの視界から外れるように自室に戻れば、待ってましたとばかりに窓を叩く手が見えた。 何かと思い窓を開けて顔を外に出せば、心臓を掴まれたかのような感覚に陥る。 「頼むどっか行ってくれ!俺は何も悪くない!」 「ゾム氏ゾム氏ぃー!いーれーてー」 そこに居たのはトントンを堕天させた張本人。 いつもの白い手袋をしていなかったので油断していた。 左手には大きな紙袋を抱えており、そこから甘い香りが漂う。 「今、トントンがすごい顔して探してるで。 」 「あいつ三徹目だから眠くて機嫌悪いだけだゾ」 「そんな子供じゃ…」 いや、先程赤ちゃん言葉で目の下の隈を濃くして基地内を徘徊していたからあながち間違いでは無いかもしれないなんて、そんな。 「だからゾム君、トントン寝かせて来い。 な?」 「いや、な?ちゃうねん。 」 「おっと、こいつがどうなってもいいのかなぁ?」 グルッペンの手には、緑色の四角い人形。 ゾムがエーミールに作ってもらっている愛用の爆弾「クリーパー君」。 しかし触っても爆発する気配は無く、黒い顔の様な部分にはレンズが埋め込まれ、きらりと光る。 「森に落ちてた。 」 「…グルッペン、森に行ってたん?」 「それがこの店の近道やったからな。 それよりも」 グルッペンの口角が上がり、西洋人が嫌う鋭い八重歯が顔をのぞかせる。 「なぁんでそんな所にお前の所有物が転がってんですかねぇ?」 「え、えと、」 「あれ?あれ?どうしたんすかゾムさん?私知らないんですけど?おっかしいなぁー?私上司なのに知らないんですけど?」 「…降参します…」 勝ったと言わんばかりに紙袋をゾムに渡し、身を乗り出して部屋に入る。 ゾムがちらりと袋の口に目を落とすと芸術品のようにてらてらと輝くカップケーキがぎっちり詰まっている。 グルッペンが「報酬は1個だけだゾ!」ともはや人質と化したクリーパー君を顔の前に持ってさらに低い声を創り、揺らしながら言う。 「報酬と話より先にトントンを寝かしてこい。 」 「ちぃっす。 」 廊下に出れば、トントンの矛先が鬱へと向けられているのが見えた。 尻もちをついて後ずさる鬱の汚い喘ぎ声が響く。 「なんで大ちぇんちぇーこんな所におるん」 「だって、とんちが付いて来い言ったやん!」 「仕事してないやちゅは殺ちゅってワシ言ったな?」 「り、理不尽!」 どうやら眠気がピークに達してもはや攻撃相手は誰でもいいらしい。 完全にこちらに後ろを向いて、鬱に気を取られたおねむの大きな5歳児はよく見れば隙だらけ。 とは言っても本気で襲わなければ、殺ちゅセンサーに引っ掛かって速攻で粛清剣の餌食になるだろう。 一度呼吸と整え、訓練用の麻酔銃を構えた。 普段この麻酔は1分で効果が切れるけれど、今のトントンにはまる一日ぐっすり眠れるアイテムだ。 「ひっ、ひぇーっ!たすけ…あ、あれ、とんち?」 いくら待っても自分が真っ二つにされず、鬱が目を開けるとぐったり床に伏せているトントンと、運ぶのを手伝えと催促するゾムの姿。 「ゾム、これ殺してへんよな?」 「流石に殺さんわ!グルッペンに言われて寝かしたんや。 」 「えっ、グルちゃん見つけたん?」 「あいにくやけど、もう少し戻ってこないで。 」 トントンを部屋に運び終えると、鬱はそのまま猛ダッシュで自分の仕事へと戻っていく。 それだけあのトントンが怖かったらしい。 そんな青いスーツ姿を見送ってゾムも戻れば可愛らしいカップケーキと、この短時間に呼ばれたらしい紅茶係のエーミールに匂いを嗅ぎつけてやってきたオスマンが加わってお茶会が開かれていた。 「あ、ゾムおかえりー」 「お邪魔してます」 「ちゃんとトントンおねんねさせてきたな?」 「お前ら何してんねん…。 」 ティーポットの横に人質になっていたクリーパー君がちょこんと座らせてあり、それを興味深そうにエーミールが眺める。 「これ、前にクリーパーの外側だけくれって言ってきた時のですよね。 カメラ内蔵されてますけど。 」 「あ、ああ、そう。 カメラは、ロボロに。 」 「森にあったってグルちゃん言ってたけど、どういうことめう?」 カップケーキを取ろうとゾムが伸ばした手をグルッペンに掴まれて、3人が詰め寄る。 ぐるりと顔を見渡して大きなため息を付いて、ゾムは口を開いた。 「あの森のな、守護者みたいなこと任されてん。 」 「誰にだ。 」 「一年くらい前。 ここに入るちょっと前や。 」 国に保護される前、あの森は裏社会の人間達が良いように利用していた。 勿論そんな人間に自然を大切にしよう等の意志はなく、かなり荒らされたこともあるらしい。 そんな中、森の奥で自然と共に暮らしていた一族がそんな人間を追い払っていたのだという。 当時ゾムは、取引先として指定された森の奥の湖に来ることがあり、その時鉢合わせた花泥棒を撃退。 それを民族の末裔が目撃。 味方認定され、そのまま守護者を任命された。 季節もこのくらいだったとゾムは記憶している。 そして、案外真面目な彼は今もなおそれを引き継いでいるらしい。 「末裔って、その人はどうしてるん」 「俺が会った時には結構な年やってん。 今年入ってすぐに亡くなった。 」 「あら。 」 「でも、今は許可なくして入れないんだからやらなくてもいいんじゃないの。 」 「今日許可無く入った口が言いますねぇ」 「私とオスマンはあの店に行く時だけに使うから!」 「めう。 」 そんな会話も流れとともにどんどん趣旨が変わっていく話題と共に埋もれていき、お茶会が終わって皆が帰ると監視用クリーパー君もゾムの手元に戻ってきた。 確かに国が保護してからがっつりと森の仕事は減った。 ほぼ無いと言ってもいい。 しかし最近この監視用クリーパー君に「何か」が映る。 それがずっとゾムには引っ掛かっていた。 「はぇ〜、すっごい。 」 トントンが目を覚ますと、部屋は真っ暗でカーテンを開ければ真ん丸な月が明かりをくれた。 さっきまで太陽が一番上まで登ろうとしていた筈なのに一瞬で夜になった錯覚に凄いなぁとズレた意見を持つ。 枕元に置かれていた眼鏡をかけて、いつ自分が眠ったか記憶を辿るもモヤがかかったように思い出せない。 ただ、自分が「殺ちゅ」と連呼していたような事は覚えているが。 「おん」 窓の外で暗闇に負けずキラキラ光る金色を見つけ、よく見ようと眼鏡をくいっと上げる。 それはとてもよく知っている姿で、何かから姿を隠す様にこそこそしながら敷地内を出ようとしている。 そこでトントンはグルッペンの逃亡にブチギレていた事を思い出す。 「あいつっ…!」 昼間だけでは飽き足らず、こんなお化けも寝るような時間にも一人逃走しようとは。 粛清剣を忘れずに彼も外へと飛び出す。 たっぷり眠ってスッキリした頭と身体はいつもより動きやすかった。 敷地外に出たグルッペンにあっという間に追いついて、猫を捕まえるように首根っこを掴む。 ぐえっと変な声が彼から出た。 「おい、何やってるん。 」 「お、とん氏も来るか?面白いものが見れるぞ!」 トントンの登場に驚く様子もなく、彼が指さした方向にはゆらゆらと黄緑色の人物の姿。 その前には闇をまとった森がある。 吸い込まれるように黄緑色が消えたのと同時にグルッペンが走りだすものだから、つられてトントンの足も前へと動く。 「なんや、どーゆーことや」 「ゾムのお仕事見学だゾ!」 普段デスクワークが多いものの、いざという時の為に鍛えている。 一般人が歩きにくいと不満を漏らす整備されていない道でもゾムを見失う事なく森の奥へと二人が駆けていくと、ゾムが何かといがみ合っている。 相手方は影でシルエットしか見えないが、男が一人居るようだ。 「なんやねん。 」 「森荒らしらしい。 」 男のシルエットが一部細長い布の様に動く。 それは男が合図するとゾム目掛けて飛びついてきた。 ひらりと交わしてゾムが舌打ちをする。 「毒蛇か。 」 「でかっ」 コースタルタイパン。 一噛みで人間を瞬殺する毒を持ち、焼きたてコッペパンの様な茶色い身体はロボロと身長比べをさせたら余裕で勝つくらい長い。 あんなのに襲われたらひとたまりもないだろう。 トントンが粛清剣に手を伸ばそうとしたが、グルッペンが腕を出して止める。 「お前、前にここに来てた花泥棒か」 「またお前か、目障りなやつだな。 」 「そこの蛇といい、毒使いなんか?前に言ったよな?次は殺すって。 」 ナイフを投げれば夜など関係ないとばかりに的確に毒蛇に刺さる。 蛇が大きく暴れてナイフが落ちる。 血を流しながらもゾムに敵意を向ける蛇に「骨があるな」笑う。 噛み付こうとする蛇をひょいひょい交わし、またナイフを刺したと同時に何かが光って空を切る。 それを見切って避ければ男が笑う。 「なんでその子だけが毒持ちだと思った?」 「こいつ…!」 男の手には吹き矢。 先の光ったものは毒針か、動かなくなった蛇を無視して男目掛けて飛びかかる。 そのスピードに対応しきれず男が絶命するのは一瞬だった。 グルッペンとトントンが「おお!」とハモった時、男に刺さったナイフを抜くことなくゾムがその場にしゃがみ込む。 反射的に二人は駆け寄った。 「やられたわ。 」 「あかんやろ…どうする。 」 「あっちに湖がある。 」 毒にいくらか耐性があるゾムだが、強力なものを食らったらしい。 左腕に刺さる針を抜いて袖をまくれば赤く腫れて熱を持っている。 歩かせるのは駄目だとトントンがゾムを背負い、揺らさないように彼の案内に従って歩けば森が開けた場所に出た。 「おお…。 」 そこには確かに湖があった。 それよりも月明かりに照らされた一面を覆い尽くす真白の世界に言葉を失う。 風が吹いて白が一層際立つ。 まるであの世の花畑と言わんばかりの光景にこれ以上前に進んでいいのかと2人は戸惑う。 ゾムがトントンの背中を叩いた事でそろりそろりと湖のほとりに行き、ゾムを下ろした。 なれた手付きでゾムは毒の混ざった血を抜き始める。 湖が少しだけ黒く濁るも、すぐに透明さを取り戻す。 「鈴蘭か。 」 グルッペンが白い花々を見て品種を言う。 鈴蘭といえば確かに強力な毒を持つ花。 さっきの毒使いが欲しがるのも納得がいく。 それを聞いてトントンが思い出したように顎に手を当てた。 「毒蛇と戦って鈴蘭が咲くとか、どっかで聞いたことあるな。 」 「イギリスだっけか。 」 「なんなん、それ。 」 毒の処理が完了したゾムが立ち上がって二人に聞く。 満月を背に、白に囲まれた彼に向かって風が吹く。 かぶっていたパーカーのフードが取れ、猫のような繊細なブラウンの髪がなびいて、それはまさに。 「森の守護神の話だ。 」 たまの脱走癖もやはり悪くないものだと異世界を前にグルッペンは笑った。 終 以下あとがき 毒蛇と鈴蘭、セントレオナードというイギリスの森の守護神の神話からネタを拝借しました。 途中まで守護者と読み間違えて5歳児毒素をキャッキャウフフさせてた為に色々急な部分があると思います。 申し訳ない…! リクエストありがとうございました! 次回作投稿時にまたお題箱設置しようと思います。

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