シャイニング 感想。 【ネタバレあらすじ】シャイニング|映画の見どころ・感想

映画『シャイニング』ネタバレあらすじと考察。結末に向かい父親はなぜ狂ったか解説

シャイニング 感想

主要人物紹介 ジャック・トランス(演:ジャック・ニコルソン) ダニーの父親。 元教師で現在は作家志望。 生活費を稼ぐため、冬季閉鎖されるオーバールックホテルの管理人となった。 酒癖が悪いらしく、原稿を散らかしたという理由で幼いダニーの肩を脱臼させケガをさせてしまった。 本人はそれを悔いて断酒しているが、アルコール中毒者で家庭内で暴力を振るっていた事が暗に描写されている。 ホテルの狂気に飲みこまれ妻子を襲うようになるが、実は当初から 「ホテルに初めて来た気がしない」「どこに何があるかも知っている気がする」と口にしており、最初からホテルに呼ばれていたような描写がある。 ウェンディ(演:シェリー・デュヴァル) ジャックの妻。 喫煙者。 見るからに神経質そうな出で立ちをした華奢な女性。 当初は徐々に変貌してくジャックに怯えながらも夫のことを支えていたが、237号室に入ったダニーが首にケガをした状態で現れたのを見て、「あなたがやったのね!」とヒステリックにジャックを責め立ててしまい、情緒不安定に陥っていたジャックを完全に追い詰めてしまった。 その後、完全に狂人と化したジャックに襲われパニックになりながらも、子供を守るため、ホテルから逃げ出すことを決意する。 彼女のジャックに追われている最中のヒステリックな叫びや真に迫った演技は、人によってはジャック・ニコルソンの狂気の演技以上の恐怖を感じることだろう。 ダニー(演:ダニー・ロイド) ジャックの息子。 シャイニング(輝き)という特別な力を持つ少年で、幽霊の様な存在を知覚できる。 また、自分の指を折り曲げながら 『トニー』と呼ぶ誰かと会話ごっこをするクセがあり、彼いわく、トニーがこれから起こる未来の出来事を夢で教えてくれるのだという。 トニー 映画と原作では正体が違う。 原作では明確に正体が明らかになるが、映画では家族は『トニー』のことを、ダニーの イマジョナリー・フレンド(空想上の友達)だと思っている。 また、お腹の中に住んでいるというトニーは母親のことを「トランスの奥さん」と他人行儀に呼び、口調や声色も変わる。 が、トニーがダニーの一人二役(別人格)なのか、それとも何か別のものがとり憑いているのかは、あえてぼかされている。 ハロラン(演:スキャットマン・クローザース) ホテルの料理長を勤める黒人のおじさん。 初対面でウェンディたちしか使っていない「先生」という愛称でダニーを呼んだが、これは彼もダニーと同じく「シャイニング(輝き)」を持つ人物であることから。 彼の祖母も同じ能力者だったようで、口を使わずにテレパシーで会話することが出来たらしい。 ダニーの力を見抜き「ホテルにいるのは絵本の中の絵と同じ」とアドバイスをくれる。 が、 「237号室には絶対に近づくな」と警告する。 原作から最も役回りが改変された人物であり、原作では主要人物の一人だが、映画ではぶっちゃけやられ役。 中盤以降、ダニーからのテレパスを受け取り、遠く離れた実家からわざわざダニーたちを救いにやってくるものの、ジャックにすぐに殺されてしまった。 彼が乗ってきた雪上車のおかげで2人は脱出できたとはいえ、悲惨すぎる結末である。 登場する幽霊 双子(演:リサ・バーンズ/ルイーズ・バーンズ) 映画で最も有名にして印象的な幽霊。 幾度もダニーの前に姿を現し「一緒に遊びましょう」「ずっとずっと(and ever... )」と囁いて去っていく。 彼女たちの正体は、 前任者・グレーディーに斧で惨殺された2人の娘。 後述するグレーディーの話によれば、彼女たちは当初からこのホテルのことを嫌っており、どちらかがマッチで火をつけようとしたらしい。 そのことで怒りを買って殺害されてしまったようだ。 (ダニーも彼女たちの殺害現場らしきものを幻視している) ロイド(演:ジョー・ターケル) ダニーに暴力をふるったと誤解され、追い詰められたジャックの前に突如現れたバーテン。 禁酒していた彼に酒を注ぐも、 「あなたの(お金)は通用しません」「店主からの命令で」といって、なぜか代金はとらない。 果たして、この酒の対価とはなんだったのだろうか。 なお、初対面なはずなのにジャックが当然のように彼の名を知っていたこと、ウェンディにはその姿は一切見えていなかったことから、ジャックの妄想中の人物と考えることもできる。 ちなみに、ロイドに再び会った時ジャックが言った 「わたしを噛んだ犬の毛(Hair of the dog that bit me)」とは、犬に噛みつかれた傷を治すには、その犬の毛をつければいいという迷信があり、そこから「迎え酒」という意味が込められた言葉。 最初に会った時のお酒で二日酔いだから、同じのをくれ・・・みたいな意味だと思われるが、この字幕だとちょっとわかりづらい。 グレイディ(演:フィリップ・ストーン) パーティー会場で配膳係をしていた男性。 だがその正体は、 1970年に冬に、妻子を殺し猟銃で自殺したはずの管理人。 (ジャックは新聞で顔を知っていたためすぐに正体を見抜いた)。 ジャックに対し、 「あなたはずっとここの管理人だった」と謎の言葉を残し、その後もウェンディとダニーを殺すよう促すなど、ホテル側の悪意となって登場する。 237号室の女 絶対に入るなと言われていた部屋にいた女。 ジャックが様子を見に行った際にはバスタブから美女のオールヌード(!)姿であらわれ彼を誘惑したが、キスの後にはぶよぶよの腐乱死体&老婆の姿へと変わり、ひたすら爆笑していた。 原作では過去、この部屋に若い男と泊まり、薬で死んだ女性の幽霊となっている。 ウェンディが逃げ回るシーンで、とある部屋にいたおっさん2人組。 不気味な熊の着ぐるみを着た男にタキシード姿の男性が押し倒されており、さらによく見れば熊の着ぐるみは お尻の部分だけがでているなど、明らかに わんわんおしていたことが解るシーンだが、原作にはこういったシチュエーションは存在しない。 原作に登場するのは 「犬の着ぐるみを着た男」。 さらに原作ではパーティーのシーンでバイセクシャルである初代支配人の男性が登場するため、モデルは恐らくその2人だと思われる。 結末は? 雪に閉ざされ、完全に孤立してしまったホテル。 ダニーの声を感じとり駆けつけたハロランも殺され、追い詰められてしまう。 しかしダニーは迷路庭園に逃げ込み、途中で、 来た道を自らの足跡を辿って戻り隠れることで、見事に父親を撒く。 迷路から脱出したダニーは母親とともにハロランが乗ってきた雪上車で脱出し、取り残されたジャックは迷路の中で凍死してしまう。 最後に、ホテルのロビーに飾られている古い写真がアップになる。 モノクロの写真には、大勢の客に囲まれて笑うジャックの姿があった。 しかしその写真には、 「1921年7月4日 舞踏会」と書かれていた・・・。 ラストの意味は? 解釈としては2通り。 「迷路で死亡したジャックが、幽霊ホテルの一員として永遠に捕らわれてしまった」ことを表すもの。 もしくは、 「かつて1921年に、ジャックとそっくりの男が本当に管理人として存在しており、ジャックはその生まれ変わりだった」というもの。 後者の説は、序盤からジャックがホテルについて知っているような描写と、グレーディーの「あなたはずっとここの管理人だった」というセリフから来るもの。 この場合、最初からホテルへと誘われていた可能性があり、彼の死は運命付けられていたものだともいえる。 ただ、ホテルの呪いであっても前世からの縁であっても、無残な死であることに変わりはないかもしれないが。 妄想か、呪いか。 All work and no play makes jack a dull boy "仕事ばかりで遊ばない" "ジャックは今に気が狂う" 序盤では、元々このホテルが建っていた場所はインディアンの墓地だったりと古くから曰く付きの土地であったことを匂わせており、「呪いのホテル」が父親を狂気に駆り立てていくホラーな物語にもとれる。 が、作家としての仕事が上手くいかず、アルコール中毒により暴力をふるってしまったことで家庭内にも不和があり、雪に閉ざされ完全なクローズドサークルになりつつあるホテルで、以前管理人だった男が殺人を犯したという体験談に自らを重ね、 妄想により狂人と化した・・・というお話にすることもできる。 元々幽霊がいる割りにホテル自体は盛況(大統領や映画スターも泊まりにくる)であることや、冬季休業という状態でなければ異常が起きないことから、全ては彼の頭で起きている出来事という解釈も可能だ。 (ただしその場合、妻・ウェンディが見た数々の幽霊は何だったのか、ということに説明がつかなくなるが) これが単なるキャビン・フィーバー(長期に渡る閉所での生活で起こる恐怖症)なのか、それとも悪霊たちによる呪いなのかは・・・各々が想像して紡ぐ物語なのだろう。 不気味なホテルのデザインが凄い 主人公一家が過ごすオールバックホテル。 美しい景観に、3人で住むには広すぎる豪華なホテルだが、今作では普通の人間のような姿で登場することが多い幽霊たちに代わり、このホテルそのものが秀逸な 「物言わぬおどろかし役」となっている。 序盤に登場し、ジャックが原稿を書いている真後ろに鎮座する、 真っ赤な血が大量に流れ込んでくるエレベーター。 クラシカルなパーティー会場と雰囲気がガラっと変わる、ジャックが前任者の管理人と語り合う場として使われた、異界のような 真っ赤なトイレ。 237号室の 緑色のバスタブ・・・。 幾何学模様が妙な不安を駆り立てる廊下など、ただのホテルなはずなのにどこかおかしさを感じさせる色調やデザインは、おぞましくも心惹かれるものになっている。 鏡越しの演出について 序盤から、父親のジャックは鏡越しに映る場面が非常に多い(まだ狂気に陥る前にウェンディと会話するシーンや、消防車を取りに来たダニーを相手にする時など)。 「REDRUM」が 「MURDER(殺人者)」になるという、彼の内面がどんどん狂気に陥っていくことへの暗示だと思われるが、唯一の例外が、前任者のグリーディーとトイレで会話するシーンである。 この場面では 2人が会話している時は、たくさんある鏡に彼らの姿は映っていない。 また、死んでいるはずのグリーディーが鏡に映っているかジャックが確認するところも、鏡にカメラは向いていない。 この2人の会話が完全に現実から切り離されているのか、それとも、 ジャックの内面の願望・・・わずらわしい妻や息子を排除したい、という感情を表す鏡こそクリーディーだった、そういう暗示なのだろうか。 119分版と143分版の違い 現在、ソフト版では「119分版」と呼ばれる短縮バージョンのものが発売となっている。 これは143分版と呼ばれるものから、序盤の一家がホテルへくるまでのやりとりなどが省略されているものなので注意が必要。 2017年1月23日現在、シャイニングはhuluにて字幕版が配信されているが、こちらは 143分版となっているので、カットされているシーンが見たい方はDVDレンタルより配信での視聴をおすすめする。 最初観た時は、ジャック・ニコルソンのあの片側だけ禿げ上がった(?)左右非対称な感じとか、徐々に目つきが変わり、ただ見ているだけなのに狂気じみていくところが凄い怖かったんですが、今みると奥さんも 結構怖いという・・・。 痩せこけているような頬に、目だけがぎょろっとしているところとか、パッケージのシーンのヒステリックぶりとか・・・ホテルの怖さも勿論ですが、今日の評価は役者陣の演技力の賜物であることに、改めて気付きました。 こういうホラーが日本でも増えてくれたら嬉しいなぁ。

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映画「シャイニング」の感想。ネタバレあり。ラストの写真。☆3.4 / 5

シャイニング 感想

今回の映画レビューは ホラー傑作、 『 シャイニング』 子供には見せれない度10点 巨匠スタンリー・キューブリック作品。 キューブリック作品なので、ただのホラー映画というより、映像美が光るホラー映画。 ホラーにありがちのグロいシーン連発、っていう感じではない。 もちろん血とか殺人シーンとかもあるんですが、人間の精神的怖さ、不気味さを感じさせるところが結構ガチで恐ろしい映画です。 そしてキューブリックらしく、クエスチョンマークを残すような(?)エンディングで終わります。 国際版(119分)• 通常公開版(143分)• プレミア上映版(146分) の3つのバージョンがありますが、今回はAmazonプライム・ビデオで見れる 国際版(119分)の感想、ラストシーンの考察について意見をまとめました。 スポンサーリンク 【シャイニング】のあらすじ 豪雪のため冬季の間は閉鎖されるコロラド州のロッキー山脈にあるリゾート「オーバールック・ホテル」は管理人を探していた。 このホテルは、かつて管理人だった男が自分の妻と娘2人を斧で殺害し、ホテル内でその後自殺したといういわくつきの場所だったが、執筆活動のため静かな環境を求める売れない作家のジャック・トランス(ジャック・ニコルソン)は妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル)、息子のダニー(ダニー・ロイド)を連れ、住み込みで管理人の仕事を引き受けることとなった。 原作の内容とあまりにも違うので、スティーブン・キングは相当激怒したみたいです。 ちなみに、映画に納得がいかないスティーブン・キングは自ら製作総指揮で1997年にドラマ化を実現させています。 この写真ではないですが、一回チラッとカメラ目線になるシーンはヤバいです。 シェリー・デュヴァルはヒステリックなところだけではなく、顔がこけてるせいか、目がギョロっとしているせいか、見た目が怖いです。 個人的な見解です。 ごめんなさい。。 不気味な音 テーマらしきものは映画冒頭のオープニング以外ないが、不気味な音が常に鳴り続け、圧迫感を感じさせる。 独特のカメラワーク 画面の切り替えしや演出が素晴らしく、必要以上に何か迫られている感じがする。 ちなみに、シャイニングでは世界で初めてステディカムを導入した映画です。 ステディカム(英語:)とは、がカメラを持って歩いたりあるいは車載した際に、その移動によって生じるブレや振動を抑え、スムーズな映像を録ることを目的に開発されたカメラスタビライザー(カメラ安定支持機材)である。 スムーズな移動映像を撮影するためには、それまではレール上の台車やクレーンにカメラを載せて移動するという大掛かりな手段しかなかった。 しかし、ステディカムの登場によって、カメラマンが手持ちカメラのまま走ったりしても容易に滑らかでスムーズな移動映像が撮影できるようになった。 wikipediaより引用 ダニーがホテル内を三輪車で遊んでいるシーンをステディカムのワンカットで撮ることによって、ホテルの奥深さを感じさせ、「やばい、もうそれ以上行かないで!」って思わず叫びたくなる。 鏡にうつる… ホラー映画に出てくるホテル内の鏡。 もう考えるだけで怖いですが、これが結構キーになります。 (あの有名なシーンではなく) 鏡は当然反射するものだが、なぜか鏡が鏡の役割を果たさないシーンがあります。 これはかなり意図的に撮っている画だと思っており、後述します。 (ネタバレありです) スポンサーリンク 【考察】写真の意味(ネタバレあり) 様々な議論を呼んでいるラストシーン。 不愉快さ(良い意味で)を感じるあの写真。 ジャック、もしくはジャックと似た男が1921年7月4日の仮装パーティーの集合写真に映りこんでいる。 59年前の写真なので、ジャックが写真に写っているのは明らかにおかしい。 かつて1921年にジャックと似た男が管理人として存在していて、ジャックはその生まれ変わり説• ジャックがホテルの幽霊の一部となり、幽霊の集合写真に新たに追加された説• 写真の写っている男はジャックではなく、ただ単に似ていただけ説 が代表的でしょうか。 私は、 ジャックがホテルの幽霊の一部となり、幽霊の集合写真に新たに追加された説 が有力だと思います。 トイレのシーン ジャックとウェイターのデルバート・グレーディーがトイレで会話するシーン。 トイレは鏡だらけなのに、ジャックは映りこんでいない。 また、デルバート・グレーディーに「あなたこそ管理人だ、ずっと昔から」と言われます。 つまり、ホテルの呪いにかかってしまったジャックは幽霊となり、新たにホテルの一部となって写真に追加されたんじゃないか? ジャックが一度チラッと鏡を見るシーンがありますが、自分とデルバート・グレーディーが幽霊かどうかを確認しているようにも見えます。 7月4日 写真の日付、7月4日はアメリカの独立記念日。 この映画では、アメリカの国旗、またはその色(赤、白、青)がたくさん出てきます。 アルマン支配人、ダニー、ウェンディが着ている服も、赤、白、青が多いです。 インディアンの土地を勝手に奪った白人は、勝手に独立記念日として堂々とパーティーなんかを開いちゃってます。 ホテルはもともとインディアンの墓地で、建設中も揉めて何人か殺した、ということが映画冒頭で説明されています。 エレベーターから流れてくる血の海はインディアンを殺害しまくったことを意味しているのか? インディアンは復讐のためにホテルに呪いをかけたのか? 独立記念日にあたる7月4日の仮装パーティーに参加していた白人はインディアンの呪いによって幽霊とされ、ジャックは幽霊の管理人とされてしまったのか? 小説のアイディアが浮かばないジャックは、気分転換としてインディアンの模様にボールをぶつけています。 また、ジャックはバーテンダーのロイドに、「酒は白人のもの、インディアンは知らない」と白人至上主義とも捉えられる発言をしています。 インディアンから土地を奪い、独立記念日にパーティー。 軽蔑されたインディアン はジャックに復讐をしたのか??.

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小説【シャイニング】あらすじや感想ネタバレ!映画との違いについても!

シャイニング 感想

主要人物紹介 ジャック・トランス(演:ジャック・ニコルソン) ダニーの父親。 元教師で現在は作家志望。 生活費を稼ぐため、冬季閉鎖されるオーバールックホテルの管理人となった。 酒癖が悪いらしく、原稿を散らかしたという理由で幼いダニーの肩を脱臼させケガをさせてしまった。 本人はそれを悔いて断酒しているが、アルコール中毒者で家庭内で暴力を振るっていた事が暗に描写されている。 ホテルの狂気に飲みこまれ妻子を襲うようになるが、実は当初から 「ホテルに初めて来た気がしない」「どこに何があるかも知っている気がする」と口にしており、最初からホテルに呼ばれていたような描写がある。 ウェンディ(演:シェリー・デュヴァル) ジャックの妻。 喫煙者。 見るからに神経質そうな出で立ちをした華奢な女性。 当初は徐々に変貌してくジャックに怯えながらも夫のことを支えていたが、237号室に入ったダニーが首にケガをした状態で現れたのを見て、「あなたがやったのね!」とヒステリックにジャックを責め立ててしまい、情緒不安定に陥っていたジャックを完全に追い詰めてしまった。 その後、完全に狂人と化したジャックに襲われパニックになりながらも、子供を守るため、ホテルから逃げ出すことを決意する。 彼女のジャックに追われている最中のヒステリックな叫びや真に迫った演技は、人によってはジャック・ニコルソンの狂気の演技以上の恐怖を感じることだろう。 ダニー(演:ダニー・ロイド) ジャックの息子。 シャイニング(輝き)という特別な力を持つ少年で、幽霊の様な存在を知覚できる。 また、自分の指を折り曲げながら 『トニー』と呼ぶ誰かと会話ごっこをするクセがあり、彼いわく、トニーがこれから起こる未来の出来事を夢で教えてくれるのだという。 トニー 映画と原作では正体が違う。 原作では明確に正体が明らかになるが、映画では家族は『トニー』のことを、ダニーの イマジョナリー・フレンド(空想上の友達)だと思っている。 また、お腹の中に住んでいるというトニーは母親のことを「トランスの奥さん」と他人行儀に呼び、口調や声色も変わる。 が、トニーがダニーの一人二役(別人格)なのか、それとも何か別のものがとり憑いているのかは、あえてぼかされている。 ハロラン(演:スキャットマン・クローザース) ホテルの料理長を勤める黒人のおじさん。 初対面でウェンディたちしか使っていない「先生」という愛称でダニーを呼んだが、これは彼もダニーと同じく「シャイニング(輝き)」を持つ人物であることから。 彼の祖母も同じ能力者だったようで、口を使わずにテレパシーで会話することが出来たらしい。 ダニーの力を見抜き「ホテルにいるのは絵本の中の絵と同じ」とアドバイスをくれる。 が、 「237号室には絶対に近づくな」と警告する。 原作から最も役回りが改変された人物であり、原作では主要人物の一人だが、映画ではぶっちゃけやられ役。 中盤以降、ダニーからのテレパスを受け取り、遠く離れた実家からわざわざダニーたちを救いにやってくるものの、ジャックにすぐに殺されてしまった。 彼が乗ってきた雪上車のおかげで2人は脱出できたとはいえ、悲惨すぎる結末である。 登場する幽霊 双子(演:リサ・バーンズ/ルイーズ・バーンズ) 映画で最も有名にして印象的な幽霊。 幾度もダニーの前に姿を現し「一緒に遊びましょう」「ずっとずっと(and ever... )」と囁いて去っていく。 彼女たちの正体は、 前任者・グレーディーに斧で惨殺された2人の娘。 後述するグレーディーの話によれば、彼女たちは当初からこのホテルのことを嫌っており、どちらかがマッチで火をつけようとしたらしい。 そのことで怒りを買って殺害されてしまったようだ。 (ダニーも彼女たちの殺害現場らしきものを幻視している) ロイド(演:ジョー・ターケル) ダニーに暴力をふるったと誤解され、追い詰められたジャックの前に突如現れたバーテン。 禁酒していた彼に酒を注ぐも、 「あなたの(お金)は通用しません」「店主からの命令で」といって、なぜか代金はとらない。 果たして、この酒の対価とはなんだったのだろうか。 なお、初対面なはずなのにジャックが当然のように彼の名を知っていたこと、ウェンディにはその姿は一切見えていなかったことから、ジャックの妄想中の人物と考えることもできる。 ちなみに、ロイドに再び会った時ジャックが言った 「わたしを噛んだ犬の毛(Hair of the dog that bit me)」とは、犬に噛みつかれた傷を治すには、その犬の毛をつければいいという迷信があり、そこから「迎え酒」という意味が込められた言葉。 最初に会った時のお酒で二日酔いだから、同じのをくれ・・・みたいな意味だと思われるが、この字幕だとちょっとわかりづらい。 グレイディ(演:フィリップ・ストーン) パーティー会場で配膳係をしていた男性。 だがその正体は、 1970年に冬に、妻子を殺し猟銃で自殺したはずの管理人。 (ジャックは新聞で顔を知っていたためすぐに正体を見抜いた)。 ジャックに対し、 「あなたはずっとここの管理人だった」と謎の言葉を残し、その後もウェンディとダニーを殺すよう促すなど、ホテル側の悪意となって登場する。 237号室の女 絶対に入るなと言われていた部屋にいた女。 ジャックが様子を見に行った際にはバスタブから美女のオールヌード(!)姿であらわれ彼を誘惑したが、キスの後にはぶよぶよの腐乱死体&老婆の姿へと変わり、ひたすら爆笑していた。 原作では過去、この部屋に若い男と泊まり、薬で死んだ女性の幽霊となっている。 ウェンディが逃げ回るシーンで、とある部屋にいたおっさん2人組。 不気味な熊の着ぐるみを着た男にタキシード姿の男性が押し倒されており、さらによく見れば熊の着ぐるみは お尻の部分だけがでているなど、明らかに わんわんおしていたことが解るシーンだが、原作にはこういったシチュエーションは存在しない。 原作に登場するのは 「犬の着ぐるみを着た男」。 さらに原作ではパーティーのシーンでバイセクシャルである初代支配人の男性が登場するため、モデルは恐らくその2人だと思われる。 結末は? 雪に閉ざされ、完全に孤立してしまったホテル。 ダニーの声を感じとり駆けつけたハロランも殺され、追い詰められてしまう。 しかしダニーは迷路庭園に逃げ込み、途中で、 来た道を自らの足跡を辿って戻り隠れることで、見事に父親を撒く。 迷路から脱出したダニーは母親とともにハロランが乗ってきた雪上車で脱出し、取り残されたジャックは迷路の中で凍死してしまう。 最後に、ホテルのロビーに飾られている古い写真がアップになる。 モノクロの写真には、大勢の客に囲まれて笑うジャックの姿があった。 しかしその写真には、 「1921年7月4日 舞踏会」と書かれていた・・・。 ラストの意味は? 解釈としては2通り。 「迷路で死亡したジャックが、幽霊ホテルの一員として永遠に捕らわれてしまった」ことを表すもの。 もしくは、 「かつて1921年に、ジャックとそっくりの男が本当に管理人として存在しており、ジャックはその生まれ変わりだった」というもの。 後者の説は、序盤からジャックがホテルについて知っているような描写と、グレーディーの「あなたはずっとここの管理人だった」というセリフから来るもの。 この場合、最初からホテルへと誘われていた可能性があり、彼の死は運命付けられていたものだともいえる。 ただ、ホテルの呪いであっても前世からの縁であっても、無残な死であることに変わりはないかもしれないが。 妄想か、呪いか。 All work and no play makes jack a dull boy "仕事ばかりで遊ばない" "ジャックは今に気が狂う" 序盤では、元々このホテルが建っていた場所はインディアンの墓地だったりと古くから曰く付きの土地であったことを匂わせており、「呪いのホテル」が父親を狂気に駆り立てていくホラーな物語にもとれる。 が、作家としての仕事が上手くいかず、アルコール中毒により暴力をふるってしまったことで家庭内にも不和があり、雪に閉ざされ完全なクローズドサークルになりつつあるホテルで、以前管理人だった男が殺人を犯したという体験談に自らを重ね、 妄想により狂人と化した・・・というお話にすることもできる。 元々幽霊がいる割りにホテル自体は盛況(大統領や映画スターも泊まりにくる)であることや、冬季休業という状態でなければ異常が起きないことから、全ては彼の頭で起きている出来事という解釈も可能だ。 (ただしその場合、妻・ウェンディが見た数々の幽霊は何だったのか、ということに説明がつかなくなるが) これが単なるキャビン・フィーバー(長期に渡る閉所での生活で起こる恐怖症)なのか、それとも悪霊たちによる呪いなのかは・・・各々が想像して紡ぐ物語なのだろう。 不気味なホテルのデザインが凄い 主人公一家が過ごすオールバックホテル。 美しい景観に、3人で住むには広すぎる豪華なホテルだが、今作では普通の人間のような姿で登場することが多い幽霊たちに代わり、このホテルそのものが秀逸な 「物言わぬおどろかし役」となっている。 序盤に登場し、ジャックが原稿を書いている真後ろに鎮座する、 真っ赤な血が大量に流れ込んでくるエレベーター。 クラシカルなパーティー会場と雰囲気がガラっと変わる、ジャックが前任者の管理人と語り合う場として使われた、異界のような 真っ赤なトイレ。 237号室の 緑色のバスタブ・・・。 幾何学模様が妙な不安を駆り立てる廊下など、ただのホテルなはずなのにどこかおかしさを感じさせる色調やデザインは、おぞましくも心惹かれるものになっている。 鏡越しの演出について 序盤から、父親のジャックは鏡越しに映る場面が非常に多い(まだ狂気に陥る前にウェンディと会話するシーンや、消防車を取りに来たダニーを相手にする時など)。 「REDRUM」が 「MURDER(殺人者)」になるという、彼の内面がどんどん狂気に陥っていくことへの暗示だと思われるが、唯一の例外が、前任者のグリーディーとトイレで会話するシーンである。 この場面では 2人が会話している時は、たくさんある鏡に彼らの姿は映っていない。 また、死んでいるはずのグリーディーが鏡に映っているかジャックが確認するところも、鏡にカメラは向いていない。 この2人の会話が完全に現実から切り離されているのか、それとも、 ジャックの内面の願望・・・わずらわしい妻や息子を排除したい、という感情を表す鏡こそクリーディーだった、そういう暗示なのだろうか。 119分版と143分版の違い 現在、ソフト版では「119分版」と呼ばれる短縮バージョンのものが発売となっている。 これは143分版と呼ばれるものから、序盤の一家がホテルへくるまでのやりとりなどが省略されているものなので注意が必要。 2017年1月23日現在、シャイニングはhuluにて字幕版が配信されているが、こちらは 143分版となっているので、カットされているシーンが見たい方はDVDレンタルより配信での視聴をおすすめする。 最初観た時は、ジャック・ニコルソンのあの片側だけ禿げ上がった(?)左右非対称な感じとか、徐々に目つきが変わり、ただ見ているだけなのに狂気じみていくところが凄い怖かったんですが、今みると奥さんも 結構怖いという・・・。 痩せこけているような頬に、目だけがぎょろっとしているところとか、パッケージのシーンのヒステリックぶりとか・・・ホテルの怖さも勿論ですが、今日の評価は役者陣の演技力の賜物であることに、改めて気付きました。 こういうホラーが日本でも増えてくれたら嬉しいなぁ。

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