レムデシビル。 ギリアド、吸入型レムデシビルの治験開始へ-使用拡大目指す

レムデシビル

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5月6日、新型コロナウイルス感染症で、今のところ唯一効果が証明されたとされる治療薬「レムデシビル」を製造する米ギリアド・サイエンシズが、その価格設定を巡ってジレンマに直面している。 同じ価格帯の既存薬に比べて効果が格段に高い薬ではあったが、それでも価格が不当に高いとの議論が全米で巻き起こり、以来、製薬業界は批判払拭に努めてきた。 米当局が新型コロナ患者についてレムデシビルの緊急使用を認めたことから、ギリアドは再び注目の的になった。 アナリストの推計では、レムデシビルの売上高は来年、世界で7億5000万ドル以上に達し、新型コロナの世界的大流行が続けば22年には11億ドルとなる可能性がある。 しかしギリアドその他の製薬会社は、世界的な健康危機に便乗して儲けているとのイメージが広がるのを避ける必要がありそうだ。 コンサルタント会社ZSアソシエーツのエド・シューンベルド氏は「製薬会社にとって(業界イメージを向上させる)絶好の機会だ。 薬価は圧倒的に悪い意味を浴びてきた」と言う。 ギリアドのダニエル・オデイ最高経営責任者(CEO)は慎重に事を進めている。 同社は、米政府が全米の病院に配布するレムデシビルについて、少なくとも14万人分を寄付する方針だ。 5月1日のトランプ大統領との会合でオデイ氏は、レムデシビルが必要な患者に行き渡るようにすると約束。 同社はまた、世界中の生産態勢を強化して年末までに100万人以上、必要なら来年末までには数百万人分を供給できるようにする狙いだ。 同社は価格設定についての計画は開示していない。 オデイ氏は最近の投資家向け電話会議で「今回のことは、業界の評判(向上)に役立つはずだと考えている」と話した。 <連邦政府の介入も> 米国でのレムデシビルの適正価格については、推計値に大きな幅がある。 臨床経済的評価研究所(ICER)は、現段階の臨床試験から得られる効果の度合いに基づくと、10日間の治療コースの最高価格は4500ドルになると推計している。 一方、消費者団体のパブリック・シチズンは4日、1日当たりの治療費を1ドルに設定すべきだと主張。 それで「量産コストをまかなえるし、ギリアドに妥当な利益をもたらせる」ためだとしている。 ギリアドはレムデシビルの開発コストを約10億ドルと推計しており、一部投資家は、同社がこのコストを上回って利益を出すため、価格を1患者当たり4000ドル以上に設定すると予想している。 一部の専門家は、ギリアドが米国内の価格をこれより大幅に高く設定すれば、再び薬価を巡る議論の中心に立たされると予想。 最も極端な場合には、連邦あるいは州政府が公衆衛生の名の下にレムデシビルの特許保護を無効化し、強制的な製造命令を出す可能性さえある。 米政府がそうした権利を行使した前例はないが、開発段階で連邦資金補助を受けたギリアドのエイズウイルス(HIV)治療薬2種類の特許を巡り、政府が同社を提訴したことがある。 コンサルティング会社ヘルス・テックGPSのエリック・カッツCEOによると、レムデシビルは元々、連邦政府の補助を受けてエボラ出血熱の治療薬を目指して開発され、現在は米国立衛生研究所を後ろ盾に臨床試験を行っている。 このため、政府は再び同様の論法を用いる可能性がある。 米下院歳入委員会の健康小委員会で委員長を務めるロイド・ドゲット議員(民主党)は今週ギリアドに書簡を送り、レムデシビルについて供給問題、開発への納税者の寄与、購入や価格設定など、計画の詳細を示すよう求めた。 「米国の納税者はレムデシビルに多額の投資を行ってきたのに、治療を必要としている人々がその見返りに受け取るのは高額の請求書だけで、ギリアド側は大きな利益を得るということになりかねない」とドゲット議員は訴えた。 *内容を追加して再送します。

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レムデシビル、1患者42万円超の治療費予想も

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17日の米国株式市場は、米経済活動再開への期待を追い風に続伸した。 写真はニューヨーク証券取引所。 ボーイング が急伸し、ダウの上昇を主導。 新型コロナウイルス治療薬の開発が見込まれるギリアド も値上がりした。 主要株価3指数は週足でも上昇。 とりわけナスダック総合の週間上昇率は6. 1%で、先週分を合わせた2週間の上昇率は2001年以来の高さを記録した。 ダウ平均 も週間で2. 2%、S&P500 も3%それぞれ上昇した。 トランプ大統領は前日、新型コロナ感染拡大で打撃を受けている米経済の再開に向けた指針を明らかにし、各州は状況に応じて3段階で封鎖措置の解除を進めるべきとの考えを示した。 一部の州は近く、自宅待機令などの解除の日程を明らかにする見通し。 ホッジズ・キャピタル・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ゲリー・ブラッドショー氏は、経済再開に向けた計画によって「市場や経済全体に希望や明るい見方をもたらす。 出発点になる」と述べた。 ボーイングは約15%急伸。 新型コロナ感染拡大を受けて先月から停止している米ワシントン州での商用機の生産を来週から順次再開すると発表したことが買い材料となった。 ギリアドも約10%高。 同社の治験薬「レムデシビル」が新型コロナ感染症患者の治療で効果があったとの報道が材料視された。 KBWのトレーディング主任RJ・グラント氏は「今後数カ月で有力な新型コロナ治療法が出てくれば、景気動向に敏感な循環株への追い風となる。 また、経済再開につながる何らかの正常化に向けた方策が見つかれば、銀行株は急上昇するだろう」と述べた。 銀行株は5日ぶりに反発。 S&P金融 は5. 6%上昇した。 S&Pエネルギー も10. 4%急伸した。 半面、アップル は1. 4%安。 ゴールドマン・サックスは、新型コロナ感染拡大防止に向けたロックダウン(都市封鎖)措置が響き、アップルのiPhone出荷が第3・四半期に36%落ち込むと予想。 同社株の投資判断を「セル」に引き下げた。 米取引所の合算出来高は127億5000万株。 直近20営業日の平均は137億2000万株。 ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5. 18対1の比率で上回った。 ナスダックでも3. 88対1で値上がり銘柄数が多かった。 終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード ダウ工業株30種 24242. 99 23817. 1 24264. 2 23817. 1 5 1 5 前営業日終値 23537. 68 ナスダック総合 8650. 38 8667. 48 8670. 30 8531. 69 前営業日終値8532. 36 S&P総合500種 2874. 68 2842. 43 2879. 22 2830. 88 前営業日終値2799. 55 ダウ輸送株20種 8233. 16 ダウ公共株15種 823. 32 フィラデルフィア半導体 1705. 87 VIX指数 38. 15 -1. 96 -4. 89 S&P一般消費財 924. 05 S&P素材 316. 08 S&P工業 533. 70 S&P主要消費財 622. 50 S&P金融 372. 57 S&P不動産 214. 22 S&Pエネルギー 260. 43 S&Pヘルスケア 1173. 07 S&P通信サービス 164. 42 S&P情報技術 1571. 38 S&P公益事業307. 31 NYSE出来高 14. 48億株 シカゴ日経先物6月限 ドル建て 19690 - 10 大阪比 シカゴ日経先物6月限円建て 19605 - 95 大阪比.

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アングル:公益か利益か、コロナ薬レムデシビルが価格でジレンマ

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しかし、レムデシビルを開発した米製薬企業ギリアド・サイエンシズ()は、データは「潜在的な有効性」を示しているとし、治験結果の解釈に異議を唱えた。 この草稿によると、中国で実施されたこの治験は新型コロナウイルス患者237人を対象とし、うち158人にレムデシビルを投与し、残る79人の対照群と経過を比較した。 投与した患者のうち18人は、副作用のため早期に投与を中止された。 草稿の著者らはレムデシビルについて、対照群と比較して「症状が改善するまでの期間の差と関連付けられない」と指摘。 治験開始から1か月後に、レムデシビルを投与された患者の13. この差は統計的に有意ではない。 WHOはフィナンシャル・タイムズ紙に対し、草稿は査読中であり、誤って公表されたと説明した。 ギリアドの広報はAFPに対し、公開された草稿には「治験に対する不適切な解釈が含まれる」と述べ、参加者が少なく早期に中止されたため、統計的に有意な結果は出ていないと説明した。 その上で「治験の結果は確定的でないが、このデータの傾向から、特に早期に治療を受けた患者に対してレムデシビルの潜在的な有効性が示されている」と述べた。 今回の治験は、有効性についての最終的な結論を示すものではない。 現在、より進んだ段階の複数の大規模治験が複数行われており、より明確な実態がまもなく明らかになる見通し。

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