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山田書店

夏の猛暑の中で、ふと思い起こすことがある。 過去に起こった、子どもの車内放置や育児放棄などの放置事件だ。 炎天下の車内に乗り込む時や、息苦しいほど暑い部屋に居る時、「あぁ、あの子たちは一体どれ程苦しかっただろう」と胸が痛む。 特に強く記憶に残っているのは、2010年、3歳女児と1歳9ヶ月男児を自宅に閉じ込めて約50日間放置し、餓死させた「大阪2児餓死事件」。 事件当初は、居間の扉には粘着テープまで貼られていたことや、からしのチューブなども含め冷蔵庫は空っぽだったことなど、衝撃的でむごい話ばかり。 やり切れない思いが燻り、未だ灼熱と共に記憶が炙り出されるのだ。 本作は、その「大阪二児餓死事件」をモチーフに描かれた小説だ。 タイトルの「つみびと」とは誰か。 それは読む前からわかりきっている。 「鬼母」と呼ばれた彼女こそ「罪人」に違いない、と。 しかし、読後その確信が揺らぐ。 むごたらしい事件を引き起こした怒りの矛先に迷いが生じるのだ。 この育児放棄をした母親は、自らもネグレクトの母親に育てられている。 壮絶な生い立ちの母を追うように自らも過酷な人生を歩む。 ネグレクトがネグレクトを生む。 負の連鎖である。 灼熱の中、幼い子どもを部屋に閉じ込め、充分な食事も与えず、家にも帰らない。 とてもまともな人のすることじゃない。 そう、「まとも」じゃないのだ。 しかし、そもそもまともな家に育たず、まともを教わることなく育った子が、一体どうやってまともな大人になるのか。 それは想像以上に困難なことなのではないだろうか。 子ども二人を死に至らしめたことは、何がどうあれ絶対に許されないことだ。 しかし読み進めるうちに、自分はそれを責めることが本当にできるのだろうか?という疑問が生まれてくる。 今の自分の人格は、なにで形成されているのだろう。 生まれ持った人格は何パーセントくらいで、育った環境や経験は、今の自分にどのくらい影響を与えているのだろう。 彼女と私は、たまたま人生で積まれたピースが違っただけなのではないか。 そんな可能性の恐ろしさを感じずにはいられない。 タイトルである「つみびと」=「罪人」。 脳内でふと変換された、もう一つの「つみびと」。 それは、その罪に至るまで、沢山の苦しみや悲しみ、幾多の不幸が積み重なってしまった=「積み人」だ。 我が身に全く同じものが積み重なり「積み人」となった時、同じような「罪人」にならないという確証などどこにもない。 それと同時に、いつどのようにして、積む側の人間に加担することになるかもわからない。 「つみびと」は思いのほか、ありふれているのではないだろうか。 小説だからこそ読み解ける闇が本作にはある。 闇の中で浮き彫りになる母子家庭の貧困問題、誰にも助けを求めることができない社会からの孤立感。 彼女は、幸せになりたい、良い母親になりたい、きっとただそれだけだったのではないだろうか。 その結果があまりにもかけ離れていてやり切れない。 二度とこのような悲劇をくり返さないために、自分に何ができるのか。 読み切るには正直しんどい本作をここで紹介したのは、私なりのひとつの答えだ。

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近現代の書籍に関連した 版画作品と、その背景本が充実 山田書店美術部は山田書店ビルの2階にあるが、逸品に出会う楽しみは1階から階段で上るところより始まる。 階段脇のショーケースには、草間彌生の現代アート、谷崎潤一郎の自筆題箋つき『細雪』や、木版で作られた百人一首かるたなど、目を見張る珍品ぞろいなのだ。 さぞや2階にはもっと珍しいものがあるのだろう、と胸を躍らせながら階段を上りきると、やはり、竹久夢二の画集を筆頭に、珍しい作品が整然と並んでいる。 扱う商品は主に2種類。 近現代の稀有な版画作品と、版画にまつわる書籍類だ。 「当店は本屋ですから、本と密接に関係する版画家の作品を中心にそろえています」と店主の山田靖さん。 そういわれてみれば、確かに、関野凖一郎、恩地孝四郎、谷中安規の作品が多い。 また、挿絵の秀逸さで知られる駒井哲郎や、木村荘八、吉田博などの作品のほか、広重などの江戸時代の版画まで見られる。 その他、田中恭吉や藤牧義夫など、枚挙に暇がないほど、美術マニアが喜ぶ珍品がそろっている。 そして、それらの版画作品や作家の背景に迫った書籍や、1974(昭和49)年発行分からの『版画芸術』のバックナンバーなども豊富にそろえているので、作品のバックボーンの知識を深めたい人には、二重の喜びが得られる。 このほか、店頭に出し切れない作品も無数にのぼるため、目録が用意されているのも嬉しい。 「でも、作品のすべてを店内で見られたら、どんなにいいだろうか…」。 そう思っていたら、こんな吉報が…。 「2005年10月に2階の売り場を完全リニューアルして、2階は絵画と、若干の挿絵本を置き、絵画関係の書籍は4階に移動させます。 うちではインターネット販売や通販もしていますが、なるべく一人でも多くのお客様に足を運んでいただけるよう、居心地のよい店作りをめざしていきます」.

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