相続税 二割加算。 相続税の2割加算とは?養子縁組は対象?計算方法を具体例を出してわかりやすく解説

相続税が2割加算されるのは誰?全パターンと計算方法を徹底解説

相続税 二割加算

立命館大学卒業2011年、税理士登録。 税理士登録番号は118275。 2012年 東京都港区益本公認会計士事務所(現税理士法人総和)にて資産税対策専任。 2015年 千葉県税理士会登録。 千葉県税理士会松戸支部広報部員。 金額が高額になりがちな相続税は、納税資金の準備で苦労する人が多い税金ですが、人によっては相続税額が2割加算されて納税額がさらに大きくなるため注意が必要です。 相続税の納付期限が近付いてから慌てないように、相続税の2割加算の仕組みを理解して相続税額を正しく計算できるようにしておかなければなりません。 この記事では、相続税の2割加算の対象者や計算方法など、相続対策や相続税申告で役立つ知識を解説していきます。 相続税の2割加算とは? 相続税の2割加算とは、 財産を相続した人が一定の条件を満たす場合に、相続税額が2割増える制度です。 同じ財産を相続した場合でも、誰が相続人かで税額が変わります。 配偶者など亡くなった方と近い関係にある人が相続人ならば財産を相続して当然ですが、故人と近しい関係にない人が相続した場合には偶然性が高くて当然とは言えません。 両者のケースで税額が同じだと不公平であるため、一定の場合に税額を2割加算する仕組みなのです。 また、相続対策によって相続税を減らせる場合がありますが、無条件に認めると課税面で公平性に欠けるため2割加算が適用されるという場合もあります。 つまり、相続税の2割加算とは 相続税課税の公平性を保つための制度です。 具体的な対象者については、次の項目で解説していきます。 相続税の2割加算の対象者 相続税の2割加算の対象者は、 自分の親・配偶者・子以外です。 相続税法第18条では、 「被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)と配偶者以外の人」と規定されています。 自分から見たときの親族関係の近さを示す「親等」の中でも、一番近い親族にあたる「一親等」は親・配偶者・子のことを指し、「血族」は自分と血のつながりがある人のことです。 そのため、「被相続人の一親等の血族と配偶者」とは、自分の親・配偶者・子の3者を指し、それ以外の人が遺産を相続すると偶然性が高いものとして2割加算の対象になります。 ただし、養子縁組をした場合のように法的に血族と見なされるケースもあり、相続税の2割加算の対象になる人・対象にならない人を一覧で示すと次の表のとおりです。 2割加算がされない人の例 2割加算がされる人の例 被相続人との関係• 配偶者• 養子(孫以外)• 配偶者の父母• 兄弟姉妹• 祖父母• 甥、姪• 内縁の夫や妻 基本的には、故人と身近な関係にある人かどうかで2割加算の適用対象を判断できますが、兄弟姉妹は2割加算の対象になるため法定相続人とは一致していません。 また、孫と養子縁組をしているケースや、代襲相続人が相続するケースでは注意が必要です。 これらの人が相続する場合の2割加算の考え方については、この後に紹介します。 孫が相続する場合 相続税の2割加算との関係で特に注意すべきなのは、孫が相続人のケースです。 相続対策で孫を養子にする人もいますが、税額が増える場合があるため気を付けなければなりません。 しかし、孫を養子にすれば、孫に財産を直接相続できて相続税の課税回数を1回に減らすことができます。 このような単なる課税逃れは、当然認められるべきではありません。 そのため、原則2割加算の適用対象外となる養子の中でも、 孫養子だけは例外的に2割加算の対象として扱われます。 相続対策で孫との養子縁組を検討する場合があるかもしれませんが、税額が2割増えて逆に残せる財産が減る可能性があるので注意が必要です。 なお、孫養子が代襲相続人の地位を有する場合には、この後解説する「代襲相続人が相続する場合」の規定が優先されるため、2割加算はされません。 代襲相続人が相続する場合 相続人となるはずの子・兄弟姉妹が被相続人より先に亡くなっていたり、相続欠格・推定相続人の廃除によって相続権を失っている場合、子・兄弟姉妹に子がいれば、その子(つまり孫・甥・姪)が代わりに相続人になります。 これは、次の世代が代わりに相続する 代襲相続と呼ばれる制度です。 元々の相続人(子・兄弟姉妹)が2割加算の対象外であるため、 代襲相続人(孫・甥・姪)も税額が2割加算されることはありません。 ただし、代襲相続の仕組み自体を勘違いする人が多いため注意が必要です。 子からの代襲相続は何代でも認められるため、ひ孫などでも代襲相続できますが、兄弟姉妹からの代襲相続は一世代限りです。 甥や姪のみで、甥や姪の子には代襲相続権はありません。 また、相続放棄をした人の子も代襲相続権はなくなります。 相続税の2割加算を考える上では、代襲相続の仕組みを正しく理解しておく必要があります。 相続時精算課税制度を利用している場合 特別控除を適用できるなどのメリットを活かすため、 相続時精算課税制度を活用する人もいるかもしれません。 この制度を利用すると、 贈与時と相続発生時で身分関係に変動があっても、贈与時の身分関係で相続税額計算が行われます。 例えば、相続時精算課税制度を利用して養子へ財産を贈与し、その後に離縁して相続が発生した場合を考えてみましょう。 贈与した時点では養子として一親等の血族ですが、相続発生時点ではすでにその身分関係は解消されています。 相続発生時点の身分関係に着目すると、2割加算の対象者のように思われるかもしれません。 しかし、相続時精算課税制度は財産を贈与した時点の身分関係が適用される制度です。 そのため、贈与時に養子で一親等の血族であれば2割加算の対象外で、相続税額が2割増えることはありません。 相続放棄をしている場合 相続人が相続放棄をした場合でも、生命保険金などを受け取って結果的に相続税がかかる場合があります。 相続放棄による身分関係の変動が2割加算の適用有無に影響するのではないかと考える人もいると思いますが、 相続放棄は2割加算の規定には影響しません。 2割加算の対象外になるのは「被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)と配偶者」であり、相続放棄の有無は関係ないからです。 ただし、先ほどお伝えしたとおり、相続放棄をするとその子の代襲相続権はなくなります。 その場合には、2割加算の適用有無に影響することがあります。 相続税の2割加算の計算方法 さまざまな規定があって税額計算が難しいのが相続税です。 2割加算についても、税額計算の「どの段階で」「何の金額に2割加算するのか」を間違えると相続税額が大きく変わってしまいます。 納税額の計算を間違えると、準備すべき納税資金の金額を勘違いして後々に資金繰りに困ったり、申告後に税務署から間違いを指摘されて追徴課税されることにもなりかねません。 これから2割加算の計算方法や具体的な計算例を紹介していくので、ご自身のケースでも実際に当てはめて計算してみてください。 計算方法 相続税の2割加算の計算式は次のとおりです。 2 個々の財産の価格に2割加算するのではなく、「税額控除前の税額に0. 2を掛けた額」を相続税額に加算します。 計算例 続いて、2割加算が適用される具体的な相続事例の中で税額を計算してみましょう。 相続人:配偶者と兄の2人• 相続割合:法定相続分どおりで、配偶者4分の3、兄4分の1• 遺産総額:1億0,200万円 まず、基礎控除額は• 1億0,200万円-4,200万円=6,000万 となります。 総額6,000万円を法定相続割合に応じて按分すると、• 兄:15% 【相続税の速算表】(平成27年1月1日以後の場合) 法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額 1,000万円以下 10% - 3,000万円以下 15% 50万円 5,000万円以下 20% 200万円 1億円以下 30% 700万円 2億円以下 40% 1,700万円 3億円以下 45% 2,700万円 6億円以下 50% 4,200万円 6億円超 55% 7,200万円 出典: したがって、相続税額はそれぞれ次のとおりに計算できます。 700万円+175万円=875万円 ここで、実際の相続割合で按分しますが、この例では法定相続分どおりに相続するため、• 一方で、兄は2割加算の対象であるため、税額は次のとおりです。 2=262万5,000円 相続対策して2割加算回避を考える際のポイント 相続対策して2割加算を回避すれば、大きな節税効果を得られる場合があります。 しかし、2割加算を回避するために取った対策のせいで逆に他の規定で不利になり、相続税額が増えるケースも少なくありません。 ここでは、相続対策と2割加算の関係に着目しながら、相続対策の内容によって得するケースと損するケース、相続対策を考える際のポイントについて解説していきます。 相続税の2割加算回避で得する場合 2割加算の対象者を養子にして、2割加算の対象外にすれば税額を低く抑えられて得するケースがあります。 養子縁組で2割加算回避を行う際は、法定相続人の数・基礎控除額への影響がポイントです。 例えば、影響がない次のようなケースは得するケースです。 相続人:今相続が発生した場合の相続人は弟1人のみ、弟には子(甥)がいる• 遺産総額:1億0,600万円• 相続ケースA:全ての財産を弟が相続し、その財産は弟から甥へ全て相続する• 相続ケースB:甥を養子にして弟への相続を飛ばし、甥が直接財産を相続する 通常の相続であるケースAならば、弟・甥への計2回相続が発生し、さらに弟は2割加算されるので税額が増えてしまいます。 しかし、養子縁組による相続対策でケースBのように2割加算を回避して相続回数を1回に減らした場合、相続税額がどれ程変わるのかを計算してみましょう。 まず、Aのケースについて計算すると次の表のようになります。 表の【弟への相続】の列を上から下にたどって相続税額を計算し、残った資産額が【弟から甥への相続】における遺産総額になるものとして、同様に列の上から下へ計算する流れです。 なお、弟に相続した財産の金額がそのまま弟から甥への遺産総額になる前提は極端ですが、話を簡単にするため相次相続控除なども含めて他制度の適用はない前提で計算しています。 したがって、相続税が476万円(=2,576万円-2,100万円)も安くなることがわかります。 つまり、2割加算回避のための養子縁組が有効な相続対策であることは間違いありません。 ただし、上記の例のように養子縁組で得になるケースがある一方、養子縁組をすると法定相続人の数が減って基礎控除額が低くなって逆に損するケースもあるので注意が必要です。 相続税の2割加算回避で損する場合 今度は、2割加算回避のために養子縁組をすると、逆に相続税額が増えて損をするケースについて説明します。 養子縁組により、法定相続人の数が減って基礎控除額が下がる点が影響します。 相続人:今相続が発生した場合の相続人は兄と弟の2人のみ• 遺産総額:1億0,200万円• 相続ケースC:全ての財産を兄と弟が半分ずつ相続する• 相続ケースD:兄・弟以外の人を養子に迎えて養子1人が相続する ケースのCとDの大きな違いは、 法定相続人の数です。 ケースCでは法定相続人が兄弟2人なので基礎控除額は4,200万円です。 一方、養子縁組後のケースDでは、兄弟は相続人ではなくなり法定相続人の数が養子1人だけに減るため、基礎控除額は3,600万円になります。 このように、養子縁組によって法定相続人の数が減るケースでは、2割加算回避だけを目的とした養子縁組は有効な節税対策にならないことも多いので気を付けなければなりません。 【要注意】相続対策で養子縁組する場合 養子縁組が相続税対策として有効なケースは確かにありますが、 2割加算回避だけを目的として養子縁組を行うと得する場合だけでなく損する場合もあるため注意が必要です。 養子縁組をして法定相続人の数が減ると基礎控除額が低くなることもあり、2割加算回避による節税効果以上に逆に相続税額が増えてしまうケースがあります。 相続税の2割加算回避だけを意識して養子縁組を行うと、税額が高くなったり争族の原因になることもあるので、2割加算以外の規定も含めて相続税の各規定を正しく考慮して相続対策をすることが大切です。 税理士に相談するなど慎重に検討を行うようにしてください。 生前贈与を活用する 養子縁組による相続税の2割加算回避で損するケースでも、生前贈与を活用して節税できる場合があります。 贈与税には相続税のような2割加算はないため、税額が2割増えることがなく財産を残したい人に対して生前から財産を贈与することも一つの方法です。 贈与税の非課税枠110万円以内で毎年財産を贈与しておけば、相続時の課税対象が減って相続税額を低く抑えられます。 贈与税は相続税に比べて税率が高いため非課税枠以上に贈与する場合は注意が必要ですが、相続対策として生前贈与を活用してみても良いでしょう。 相続税申告の手続き 相続税をはじめとした税金は、税額の計算方法などの仕組みだけでなく申告手続き方法まで含めて理解して正しく納税できるようになることが大切です。 間違った相続税申告をすると罰則を科されることにもなりかねないので、 相続税申告書の書き方や 申告漏れを起こした場合の対処法について確認しておきましょう。 申告書の書き方 相続税の申告書では、計算過程や適用する控除制度ごとに用紙が分かれます。 2割加算では、第4表を使います。 例えば、税額控除前の相続税額が100万円、相続税の加算金額が20万円のケースであれば記載方法は次のとおりです。 加算の対象となる人の氏名を一番上に記入した後、上記の2つの赤枠内に「税額控除前の相続税額」と「相続税の加算金額」をそれぞれ記入します。 用紙はからもダウンロードできるので実際に確認してみると良いでしょう。 相続税申告の注意点 相続税申告を間違えると、ペナルティーとして追徴課税が行われることがあります。 申告後に税務署から指摘を受けて 延滞税や 過少申告加算税、 無申告加算税、 重加算税が科されることがないように気をつけなければなりません。 申告期限内に税務申告を行わなければ、期限の翌日から延滞税が発生しますし、税額計算を間違えて過少に申告していると年率10パーセント(50万円超の部分は15パーセント)の過少申告加算税が科されてしまいます。 申告手続き自体を怠った場合にかかる無申告加算税や、悪質と判断された場合に科される重加算税は税率がさらに高くなります。 高額な税金を追徴課税されることがないように、相続税申告は正しく行うことが大切です。 だからこそ、申告ミスを起こす人が多い税金でもあります。 相続財産は大切な人が残してくれた貴重な資産であり、追徴課税によって遺産が減ってしまうことは何としても避けなければなりません。 相続税申告で税務署による調査を受け、申告漏れなどの違反を指摘される件数は年間1万件を超えています。 申告ミスが多い税金だからこそ税務署もしっかりと調査してきます。 申告方法などがわからず不安な場合には、相続に詳しい税理士に相談した方が良いでしょう。 2割加算の考慮漏れや課税対象財産の把握漏れが発覚して結果的に過少申告になっている場合でも、 税務署に指摘を受ける前に修正申告を行えば追徴課税の税率が軽減されます。 修正のタイミング 過少申告加算税 無申告加算税 税務署の指摘前に自主的に修正申告 0% 5% 税務署の指摘後に修正申告 納付税額のうち50万円以下の部分 10% 15% 納付税額のうち50万円超の部分 15% 20% 修正申告を行うタイミングが税務署指摘の「前か後か」で適用税率が大きく異なります。 間違いに気付いた場合には、指摘を受ける前に自主的に修正申告を行うことが大切です。 まとめ 相続税の2割加算について仕組みや計算方法、申告書の書き方について解説しました。 相続税の2割加算は税額計算に影響するだけに、相続税申告で間違いを犯さないためにも正しく理解しておく必要があります。 養子縁組による2割加算回避で得するケースと損するケースがあるので、相続対策を考える上でも2割加算規定への理解は欠かせません。 相続税は規定の種類が多くて複雑ですが、2割加算の規定も含めて個々の規定について一つひとつ理解していくことが大切です。

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誰が対象?相続税の2割加算制度。図解入りで丁寧に解説!

相続税 二割加算

こんにちは。 相続税専門の税理士法人ファンウォール、税理士の山中です。 冒頭のようなことを言われると、 「同じ相続財産なのになんで2割も相続税が加算されないといけないんだ!」って思いますよね。 2割ってかなり大きい話ですよ。 もし相続税が500万円だった場合、2割加算されると600万円になってしまいますからね・・・。 しかし、相続税は税金です。 きちんとした意図があって、特定の相続人に対して相続税が 2割加算される制度が用意されているので、該当する人は払わなければなりません。 そこで今回の記事では ・相続税額の2割加算がどういう制度なのか ・なぜこの様な制度が出来たのか ・誰が2割加算の対象になるのか などについて分かりやすく解説をしていきますね。 Contents• 根拠はです。 条文には以下のように記載されています。 第十八条 相続又は遺贈により財産を取得した者が当該相続又は遺贈に係る被相続人の一親等の血族(当該被相続人の直系卑属が相続開始以前に死亡し、又は相続権を失つたため、代襲して相続人となつた当該被相続人の直系卑属を含む。 )及び配偶者以外の者である場合においては、その者に係る相続税額は、前条の規定にかかわらず、同条の規定により算出した金額にその 百分の二十に相当する金額を加算した金額とする。 ごく簡単にいうと、「配偶者・一親等の血族(子または父母)」以外の方が財産を相続すると相続税が20%増える!という事です(詳細や例外については後述しますね)。 なぜこのような制度があるのかというと、理由は「 相続税額の負担を調整するため」と言われています。 例えば、財産が結構たくさんある方の場合、子供に財産を相続させた時点で相続税が発生します。 そして、さらに次の相続、つまり子が亡くなって孫が相続した際にまた相続税を払わなければなりません。 「それはもったいない!」 ということで、最初の相続の時点で子供だけでなく孫にも財産を渡しておく( 一世代飛ばし)、という方法があります。 孫からすると、まさに 「棚からぼたもち」ですね。 しかし、これを無条件に認めてしまうと、孫が相続税を1回分免れる事になり、税金の適切な負担が実現できません。 そこで、相続人ではない方や被相続人(=亡くなった方)と遠い縁の方が相続財産を取得する場合は、オーソドックスな相続ではないので「相続するのは良いけど税金を2割多めに負担してね」という事になっているのです。 そうすることで、 税金の負担が不当に軽くなったりしないように調整している、という訳ですね。 では、以下で具体的な解説をしていきましょう。 【図解】相続税が2割加算となる相続人の範囲は? 上では、「配偶者と一親等の血族以外が相続すると相続税が2割加算される」と書きましたが、ここではもう少し具体的に図解してみますね。 このように、基本的には枠で囲んだ範囲内の相続人には2割加算されず、枠の外の方が相続をした場合に2割加算されます。 一覧にすると以下の通り。 2割加算される人 2割加算されない人 兄弟姉妹 配偶者 孫・ひ孫 父母 祖父母 子(養子含む) 甥・姪 代襲相続人である孫 内縁の妻(夫) その他遺言で財産をもらった人 しかし、一部例外もあるので、具体的にどういったケースで2割加算が問題になるのかについて見ていきましょう。 【改正あり】孫は相続税が2割加算をされるケースとされないケースがある!! 相続税が2割加算されるのは、 「被相続人の一親等の血族以外」の場合です。 そして、被相続人の孫は二親等になるので、遺産を相続すると原則として相続税が2割加算されます。 しかし、例外的に2割加算されないケースもあるのです。 相続税対策のために、孫に相続させたり生前贈与をする人も多いでしょうから、きちんと把握しておいた方がいいでしょう。 以下で、2割加算となるケース・ならないケースに分けて見ていきますね。 2割加算になるケース 孫が財産を相続した際に、相続税が2割加算されるのは以下のようなケースです。 参考:遺贈は遺言書によって財産を相続すること。 死因贈与は「死んだらこれあげるね」と生前に契約をすることです。 しかし、贈与をしてから3年以内に贈与者が亡くなった場合、相続税の計算をする際にその 贈与は無かったものとして相続税額の計算をすることになります。 (参照元:、1項)。 そのため、「相続発生直前の贈与は意味がない」と言われているのですが、相続人でない 孫は例外です。 財産を相続しない孫に対する贈与は基本的に3年内加算の対象外となっているので、死亡直前に贈与をしたとしても相続財産に組み込まれることはありません。 ただし、単に生前に贈与をしただけなら問題ないのですが、 その孫に遺言で財産を渡す場合は3年内贈与の額を相続財産に含めて計算する必要があるのです。 この場合、生前贈与の額も含めて2割加算されることになりますよ。 従って、3年以内に孫が贈与を受けた分は相続でもらったものとして扱われ、2割加算の対象となるのです。 相続税を安く済ませたり、遺言を残すことなくスムーズに孫に遺産相続をさせるために、孫を養子縁組で自分の養子にすることがあります。 いわゆる 孫養子ですね。 養子は被相続人の実子(じっし)として扱われる事になるので、基礎控除や生命保険の非課税枠などが増えるといったメリットがあります。 参考:被相続人に実子がいる場合は、養子によって法定相続人の数が増えるのは1人まで、実子がいない場合は2人までです(参照元:)。 参考:孫養子に関する興味深い判決 2017年1月31日に、孫養子に関する興味深い最高裁判所の判決が出ました ()。 もともと節税目的で養子縁組をする方は多いですが、彼らは養子縁組をしたいというよりは、 「節税をしたい」、というのが本音ですよね。 では、当事者間に養子縁組をする意思がない場合は、その縁組は無効となる旨の規定があるのですが、今回の裁判は節税目的で孫を養子にしたことで家族関係が悪化したため離縁をした家族のお話です。 離縁したものの、離縁は無効だと訴えられたり、そもそも節税目的の養子縁組自体が無効だと訴えたり、と大変な裁判でした。 結果、「養子縁組が節税目的だったとしても、それだけで養子縁組の意思が否定される訳ではない」として、養子縁組は有効という判決が出ました。 これにより、今後は養子縁組の意思が明確に否定されない限り有効となるでしょう。 ただし、相続税法第63条では、 「養子縁組によって相続税を不当に減少させている場合、税務署長はその養子を考慮せずに相続税を計算できる」となっています。 養子縁組が有効でも相続税が安くならないケースもある、ということは知っておきましょうね。 2割加算されないケース 孫は基本的に相続をすると相続税が2割加算されます。 しかし、例外的に2割加算されないケースがあるのです。 それはどういうケースかというと、ずばり「 代襲相続(だいしゅうそうぞく)」によって孫が相続をした場合ですね。 従って、相続税を2割加算されても文句を言える立場にはありません。 しかし、代襲相続人である孫は、親が先に亡くなったという特別な事情によって相続人になっただけです。 このようなケースにまで相続税を2割加算してしまうのは酷ですよね。 そこで、 親の死亡によって孫が代襲相続人となった場合は2割加算はされない事になっているのです。 また、上で孫養子は2割加算の対象だと書きましたが、これにも例外があります。 若干ややこしいですが、「孫養子で、かつ、代襲相続人となった場合」は2割加算とはならないのです ()。 孫を養子にしたのは相続税対策という面がありますが、代襲相続人である以上養子でなくても相続人ですからね。 2割加算する必要がないと言う訳です。 補足:孫が養子になった場合、代襲相続人としての地位と孫養子としての地位が並行して存在することになります(二重相続資格者)。 この場合、法定相続分に影響はありますが相続税に関しては代襲相続によって取得したものとして扱われるためいずれの地位による取得分についても2割加算の対象となりません。 もし自分で相続税の申告書を作るのであれば、勘違いして2割加算しない様に注意をしましょうね。 兄弟や甥・姪は相続税の2割加算対象! 通常、被相続人の兄弟姉妹は相続人ではありません。 兄弟姉妹は相続の順位が第3順位なので、相続人になるのは「被相続人に子がおらず両親等の直系尊属もいない場合」です。 (関連記事:【図解で簡単】法定相続人の範囲と順位、遺産割合を法定相続人別(子ども・父母・兄弟姉妹など)に解説【記事未了】)。 そして、 兄弟姉妹は二親等の血族なので財産を相続すると2割加算となります。 また、兄弟姉妹が被相続人よりも先に亡くなっている場合、甥・姪が代襲相続により相続人になりますが、孫が代襲相続になるケースとは違って例外の規定はありません。 従って、甥や姪が代襲相続によって遺産をもらう事になった場合でも、相続税は2割加算されます。 弟や妹、甥や姪を養子縁組すると、一親等の血族となるので2割加算はされないですよ。 遺言で兄弟を飛ばして甥や姪に相続させるのもアリ! 被相続人の兄弟姉妹が相続人になる場合、生前のうちに遺言を作って甥や姪に財産が渡る様にしておく事は、相続税の観点からするとオススメです。 というのも、通常は被相続人の兄弟は被相続人と同じような年齢ですよね。 被相続人が75歳で亡くなった場合、きっと兄弟も75歳前後でしょう(年齢差の大きい兄弟も結構いますけどね)。 ということは、その兄弟もそう遠くない将来に亡くなってしまう可能性があります。 遺言書を書かずに被相続人が亡くなり、兄弟が相続して相続税を払ったものの、その兄弟もほどなくして亡くなると、甥・姪がまた相続税を払わないといけなくなります。 従って、兄弟姉妹・甥姪共に2割加算されるのに変わりはないので、相続税のことだけを考えるのであれば、甥や姪に最初から財産が渡る様にしておいた方がいいでしょうね。 甥や姪を養子にするのは要注意! 先ほどのセクションで 「甥や姪を養子にすると2割加算されない」と書きました。 であれば、特に子供のいない夫婦にとっては、相続税対策として有効な気がしますよね。 しかし、 実際には甥や姪を養子にすると「相続税が逆に高くなってしまうケースがある」ので注意が必要です。 どういう事か?以下のような家族を例に見てみましょう。 このケースだと、本来相続人になるのは配偶者と兄弟2人の 計3人です。 一方で、甥を養子にすると相続人は配偶者と甥の 計2人です。 相続税は基礎控除や死亡保険金の非課税枠など、法定相続人の数が多いほど安くなる傾向にあります。 甥を養子にすると法定相続人が減るので、基礎控除や非課税枠も減り結果的に相続税が高くなってしまう可能性が出てくるのです。 安易な気持ちで甥や姪を養子にすると逆に損をするかもしれないので、注意をしましょうね。 相続放棄をした人が生命保険金を受け取ると相続税は2割加算になる? 被相続人に借金が多い場合、家族は相続放棄をすることもあるでしょう。 相続放棄をすると、被相続人の借金を相続しなくて済みますが、その反面、資産も相続出来なくなってしまいます。 借金だけを放棄するなんて都合が良すぎますからね。 しかし、仮に相続放棄をしたとしても、生命保険(死亡保険金)は 相続人に固有の財産なので問題なく受け取ることができます。 参考:相続放棄した方が死亡保険金を受け取った場合、非課税枠の規定は使えません。 そして、相続放棄をした方が財産を取得したとしても相続税の2割加算はされません。 なぜかというと、上でも書いた様に、2割加算の対象となるのは「配偶者と1親等の血族以外」ですよね。 相続放棄をしたかどうかという点は特に問われていません。 従って、相続放棄をしていたとしても2割加算はされないのです。 相続放棄をして死亡保険金を受け取った方が、被相続人の兄弟等だった場合はもちろん2割加算の対象になりますよ。 相続放棄をした代襲相続人が財産を受け取った場合、2割加算の対象になる! 「代襲相続人である孫は2割加算の対象にはならない」と上で書きました。 しかし、例外があります。 それは、代襲相続人である孫が相続放棄をしたのに、生命保険金等の財産を受け取った場合です。 このケースでは、孫の相続税は2割加算されます (参照元:)。 なぜなら、相続放棄をするということは、代襲相続人としての地位を放棄するということを意味していますよね。 ということは、その孫は単なる二親等の孫にすぎません。 従って、2割加算の対象となるという訳ですね。 【具体例付き】相続税額の2割加算の計算方法は?申告書への記入方法も紹介 一定の範囲の人が財産を相続すると、相続税が2割加算されるのですが、どうやって計算をするのでしょうか? 計算方法はとても簡単で、以下の計算式を使えばOKです。 相続財産合計は3億円• 相続人は被相続人の兄と弟の2人• その他、特例や税額控除等は無し。 そして、相続税の合計額は以下の通り。 まずは、兄。 4万円 合計の相続税額 4,152万円+830. 4万円=4,982. 4万円 次に、弟。 6万円 合計の相続税額 2,768万円+553. 6万円=3,321. 6万円 各相続人の相続税負担額を出す際に20%上乗せしていますね。 ここが、2割加算が適用されるかどうかによって異なる点です。 2割加算の対象者がいたからといって全員の相続税が2割増える訳じゃないですよ! 増えるのはあくまでも2割加算の対象者の相続税のみですよ では、相続税の申告書に2割加算を記入する方法についても見ておきましょう。 相続税の2割加算は相続税申告書の「第4表」を使います。 上の例の場合、第4表は以下の様な感じとなりますよ。 簡単ですね。 いずれもあまり数字を記入することはないでしょうね。 資産家は2割加算になってでも孫に相続させた方がいい!? 遺言や養子縁組などを使って孫に財産を相続させると、相続税が2割加算されます。 では、この2割加算を避けるために、絶対に孫に財産を相続させるのは避けた方がいいのでしょうか? 答えは「No」です! 実は、相続財産が何億もある様な資産家の場合は、2割加算されてでも孫に財産を渡しておいた方がトータルで得するケースもあります。 簡単な例をみてみましょう。 分かりやすくするために、資産総額5億円で法定相続人は1人だけのケースにしますね(子自身の財産は無し)。 注:最初の相続が起きてから10年後に次の相続が発生。 その間財産は動かなかったものとする。 このケースだと、1次相続時に孫が全額相続した方が手元に残るお金は5,830万円も多くなります。 孫養子にしておけば、さらに相続税は減ることになりますよ(このケースだと1億8,252万円)。 とはいっても、数億円ものお金を子を飛ばして孫に全額相続させるのは、さすがに現実的ではないです。 この様な極端な例はないにしても、相続税対策をする上では、「孫に先に相続させた際のシミュレーションもしておいた方がいい」という事は知っておきましょうね。 まとめ 相続税額の2割加算制度について見てきました。 簡単にまとめると、以下のような感じですね。

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相続税の2割加算とは

相続税 二割加算

立命館大学卒業2011年、税理士登録。 税理士登録番号は118275。 2012年 東京都港区益本公認会計士事務所(現税理士法人総和)にて資産税対策専任。 2015年 千葉県税理士会登録。 千葉県税理士会松戸支部広報部員。 金額が高額になりがちな相続税は、納税資金の準備で苦労する人が多い税金ですが、人によっては相続税額が2割加算されて納税額がさらに大きくなるため注意が必要です。 相続税の納付期限が近付いてから慌てないように、相続税の2割加算の仕組みを理解して相続税額を正しく計算できるようにしておかなければなりません。 この記事では、相続税の2割加算の対象者や計算方法など、相続対策や相続税申告で役立つ知識を解説していきます。 相続税の2割加算とは? 相続税の2割加算とは、 財産を相続した人が一定の条件を満たす場合に、相続税額が2割増える制度です。 同じ財産を相続した場合でも、誰が相続人かで税額が変わります。 配偶者など亡くなった方と近い関係にある人が相続人ならば財産を相続して当然ですが、故人と近しい関係にない人が相続した場合には偶然性が高くて当然とは言えません。 両者のケースで税額が同じだと不公平であるため、一定の場合に税額を2割加算する仕組みなのです。 また、相続対策によって相続税を減らせる場合がありますが、無条件に認めると課税面で公平性に欠けるため2割加算が適用されるという場合もあります。 つまり、相続税の2割加算とは 相続税課税の公平性を保つための制度です。 具体的な対象者については、次の項目で解説していきます。 相続税の2割加算の対象者 相続税の2割加算の対象者は、 自分の親・配偶者・子以外です。 相続税法第18条では、 「被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)と配偶者以外の人」と規定されています。 自分から見たときの親族関係の近さを示す「親等」の中でも、一番近い親族にあたる「一親等」は親・配偶者・子のことを指し、「血族」は自分と血のつながりがある人のことです。 そのため、「被相続人の一親等の血族と配偶者」とは、自分の親・配偶者・子の3者を指し、それ以外の人が遺産を相続すると偶然性が高いものとして2割加算の対象になります。 ただし、養子縁組をした場合のように法的に血族と見なされるケースもあり、相続税の2割加算の対象になる人・対象にならない人を一覧で示すと次の表のとおりです。 2割加算がされない人の例 2割加算がされる人の例 被相続人との関係• 配偶者• 養子(孫以外)• 配偶者の父母• 兄弟姉妹• 祖父母• 甥、姪• 内縁の夫や妻 基本的には、故人と身近な関係にある人かどうかで2割加算の適用対象を判断できますが、兄弟姉妹は2割加算の対象になるため法定相続人とは一致していません。 また、孫と養子縁組をしているケースや、代襲相続人が相続するケースでは注意が必要です。 これらの人が相続する場合の2割加算の考え方については、この後に紹介します。 孫が相続する場合 相続税の2割加算との関係で特に注意すべきなのは、孫が相続人のケースです。 相続対策で孫を養子にする人もいますが、税額が増える場合があるため気を付けなければなりません。 しかし、孫を養子にすれば、孫に財産を直接相続できて相続税の課税回数を1回に減らすことができます。 このような単なる課税逃れは、当然認められるべきではありません。 そのため、原則2割加算の適用対象外となる養子の中でも、 孫養子だけは例外的に2割加算の対象として扱われます。 相続対策で孫との養子縁組を検討する場合があるかもしれませんが、税額が2割増えて逆に残せる財産が減る可能性があるので注意が必要です。 なお、孫養子が代襲相続人の地位を有する場合には、この後解説する「代襲相続人が相続する場合」の規定が優先されるため、2割加算はされません。 代襲相続人が相続する場合 相続人となるはずの子・兄弟姉妹が被相続人より先に亡くなっていたり、相続欠格・推定相続人の廃除によって相続権を失っている場合、子・兄弟姉妹に子がいれば、その子(つまり孫・甥・姪)が代わりに相続人になります。 これは、次の世代が代わりに相続する 代襲相続と呼ばれる制度です。 元々の相続人(子・兄弟姉妹)が2割加算の対象外であるため、 代襲相続人(孫・甥・姪)も税額が2割加算されることはありません。 ただし、代襲相続の仕組み自体を勘違いする人が多いため注意が必要です。 子からの代襲相続は何代でも認められるため、ひ孫などでも代襲相続できますが、兄弟姉妹からの代襲相続は一世代限りです。 甥や姪のみで、甥や姪の子には代襲相続権はありません。 また、相続放棄をした人の子も代襲相続権はなくなります。 相続税の2割加算を考える上では、代襲相続の仕組みを正しく理解しておく必要があります。 相続時精算課税制度を利用している場合 特別控除を適用できるなどのメリットを活かすため、 相続時精算課税制度を活用する人もいるかもしれません。 この制度を利用すると、 贈与時と相続発生時で身分関係に変動があっても、贈与時の身分関係で相続税額計算が行われます。 例えば、相続時精算課税制度を利用して養子へ財産を贈与し、その後に離縁して相続が発生した場合を考えてみましょう。 贈与した時点では養子として一親等の血族ですが、相続発生時点ではすでにその身分関係は解消されています。 相続発生時点の身分関係に着目すると、2割加算の対象者のように思われるかもしれません。 しかし、相続時精算課税制度は財産を贈与した時点の身分関係が適用される制度です。 そのため、贈与時に養子で一親等の血族であれば2割加算の対象外で、相続税額が2割増えることはありません。 相続放棄をしている場合 相続人が相続放棄をした場合でも、生命保険金などを受け取って結果的に相続税がかかる場合があります。 相続放棄による身分関係の変動が2割加算の適用有無に影響するのではないかと考える人もいると思いますが、 相続放棄は2割加算の規定には影響しません。 2割加算の対象外になるのは「被相続人の一親等の血族(代襲相続人を含む)と配偶者」であり、相続放棄の有無は関係ないからです。 ただし、先ほどお伝えしたとおり、相続放棄をするとその子の代襲相続権はなくなります。 その場合には、2割加算の適用有無に影響することがあります。 相続税の2割加算の計算方法 さまざまな規定があって税額計算が難しいのが相続税です。 2割加算についても、税額計算の「どの段階で」「何の金額に2割加算するのか」を間違えると相続税額が大きく変わってしまいます。 納税額の計算を間違えると、準備すべき納税資金の金額を勘違いして後々に資金繰りに困ったり、申告後に税務署から間違いを指摘されて追徴課税されることにもなりかねません。 これから2割加算の計算方法や具体的な計算例を紹介していくので、ご自身のケースでも実際に当てはめて計算してみてください。 計算方法 相続税の2割加算の計算式は次のとおりです。 2 個々の財産の価格に2割加算するのではなく、「税額控除前の税額に0. 2を掛けた額」を相続税額に加算します。 計算例 続いて、2割加算が適用される具体的な相続事例の中で税額を計算してみましょう。 相続人:配偶者と兄の2人• 相続割合:法定相続分どおりで、配偶者4分の3、兄4分の1• 遺産総額:1億0,200万円 まず、基礎控除額は• 1億0,200万円-4,200万円=6,000万 となります。 総額6,000万円を法定相続割合に応じて按分すると、• 兄:15% 【相続税の速算表】(平成27年1月1日以後の場合) 法定相続分に応ずる取得金額 税率 控除額 1,000万円以下 10% - 3,000万円以下 15% 50万円 5,000万円以下 20% 200万円 1億円以下 30% 700万円 2億円以下 40% 1,700万円 3億円以下 45% 2,700万円 6億円以下 50% 4,200万円 6億円超 55% 7,200万円 出典: したがって、相続税額はそれぞれ次のとおりに計算できます。 700万円+175万円=875万円 ここで、実際の相続割合で按分しますが、この例では法定相続分どおりに相続するため、• 一方で、兄は2割加算の対象であるため、税額は次のとおりです。 2=262万5,000円 相続対策して2割加算回避を考える際のポイント 相続対策して2割加算を回避すれば、大きな節税効果を得られる場合があります。 しかし、2割加算を回避するために取った対策のせいで逆に他の規定で不利になり、相続税額が増えるケースも少なくありません。 ここでは、相続対策と2割加算の関係に着目しながら、相続対策の内容によって得するケースと損するケース、相続対策を考える際のポイントについて解説していきます。 相続税の2割加算回避で得する場合 2割加算の対象者を養子にして、2割加算の対象外にすれば税額を低く抑えられて得するケースがあります。 養子縁組で2割加算回避を行う際は、法定相続人の数・基礎控除額への影響がポイントです。 例えば、影響がない次のようなケースは得するケースです。 相続人:今相続が発生した場合の相続人は弟1人のみ、弟には子(甥)がいる• 遺産総額:1億0,600万円• 相続ケースA:全ての財産を弟が相続し、その財産は弟から甥へ全て相続する• 相続ケースB:甥を養子にして弟への相続を飛ばし、甥が直接財産を相続する 通常の相続であるケースAならば、弟・甥への計2回相続が発生し、さらに弟は2割加算されるので税額が増えてしまいます。 しかし、養子縁組による相続対策でケースBのように2割加算を回避して相続回数を1回に減らした場合、相続税額がどれ程変わるのかを計算してみましょう。 まず、Aのケースについて計算すると次の表のようになります。 表の【弟への相続】の列を上から下にたどって相続税額を計算し、残った資産額が【弟から甥への相続】における遺産総額になるものとして、同様に列の上から下へ計算する流れです。 なお、弟に相続した財産の金額がそのまま弟から甥への遺産総額になる前提は極端ですが、話を簡単にするため相次相続控除なども含めて他制度の適用はない前提で計算しています。 したがって、相続税が476万円(=2,576万円-2,100万円)も安くなることがわかります。 つまり、2割加算回避のための養子縁組が有効な相続対策であることは間違いありません。 ただし、上記の例のように養子縁組で得になるケースがある一方、養子縁組をすると法定相続人の数が減って基礎控除額が低くなって逆に損するケースもあるので注意が必要です。 相続税の2割加算回避で損する場合 今度は、2割加算回避のために養子縁組をすると、逆に相続税額が増えて損をするケースについて説明します。 養子縁組により、法定相続人の数が減って基礎控除額が下がる点が影響します。 相続人:今相続が発生した場合の相続人は兄と弟の2人のみ• 遺産総額:1億0,200万円• 相続ケースC:全ての財産を兄と弟が半分ずつ相続する• 相続ケースD:兄・弟以外の人を養子に迎えて養子1人が相続する ケースのCとDの大きな違いは、 法定相続人の数です。 ケースCでは法定相続人が兄弟2人なので基礎控除額は4,200万円です。 一方、養子縁組後のケースDでは、兄弟は相続人ではなくなり法定相続人の数が養子1人だけに減るため、基礎控除額は3,600万円になります。 このように、養子縁組によって法定相続人の数が減るケースでは、2割加算回避だけを目的とした養子縁組は有効な節税対策にならないことも多いので気を付けなければなりません。 【要注意】相続対策で養子縁組する場合 養子縁組が相続税対策として有効なケースは確かにありますが、 2割加算回避だけを目的として養子縁組を行うと得する場合だけでなく損する場合もあるため注意が必要です。 養子縁組をして法定相続人の数が減ると基礎控除額が低くなることもあり、2割加算回避による節税効果以上に逆に相続税額が増えてしまうケースがあります。 相続税の2割加算回避だけを意識して養子縁組を行うと、税額が高くなったり争族の原因になることもあるので、2割加算以外の規定も含めて相続税の各規定を正しく考慮して相続対策をすることが大切です。 税理士に相談するなど慎重に検討を行うようにしてください。 生前贈与を活用する 養子縁組による相続税の2割加算回避で損するケースでも、生前贈与を活用して節税できる場合があります。 贈与税には相続税のような2割加算はないため、税額が2割増えることがなく財産を残したい人に対して生前から財産を贈与することも一つの方法です。 贈与税の非課税枠110万円以内で毎年財産を贈与しておけば、相続時の課税対象が減って相続税額を低く抑えられます。 贈与税は相続税に比べて税率が高いため非課税枠以上に贈与する場合は注意が必要ですが、相続対策として生前贈与を活用してみても良いでしょう。 相続税申告の手続き 相続税をはじめとした税金は、税額の計算方法などの仕組みだけでなく申告手続き方法まで含めて理解して正しく納税できるようになることが大切です。 間違った相続税申告をすると罰則を科されることにもなりかねないので、 相続税申告書の書き方や 申告漏れを起こした場合の対処法について確認しておきましょう。 申告書の書き方 相続税の申告書では、計算過程や適用する控除制度ごとに用紙が分かれます。 2割加算では、第4表を使います。 例えば、税額控除前の相続税額が100万円、相続税の加算金額が20万円のケースであれば記載方法は次のとおりです。 加算の対象となる人の氏名を一番上に記入した後、上記の2つの赤枠内に「税額控除前の相続税額」と「相続税の加算金額」をそれぞれ記入します。 用紙はからもダウンロードできるので実際に確認してみると良いでしょう。 相続税申告の注意点 相続税申告を間違えると、ペナルティーとして追徴課税が行われることがあります。 申告後に税務署から指摘を受けて 延滞税や 過少申告加算税、 無申告加算税、 重加算税が科されることがないように気をつけなければなりません。 申告期限内に税務申告を行わなければ、期限の翌日から延滞税が発生しますし、税額計算を間違えて過少に申告していると年率10パーセント(50万円超の部分は15パーセント)の過少申告加算税が科されてしまいます。 申告手続き自体を怠った場合にかかる無申告加算税や、悪質と判断された場合に科される重加算税は税率がさらに高くなります。 高額な税金を追徴課税されることがないように、相続税申告は正しく行うことが大切です。 だからこそ、申告ミスを起こす人が多い税金でもあります。 相続財産は大切な人が残してくれた貴重な資産であり、追徴課税によって遺産が減ってしまうことは何としても避けなければなりません。 相続税申告で税務署による調査を受け、申告漏れなどの違反を指摘される件数は年間1万件を超えています。 申告ミスが多い税金だからこそ税務署もしっかりと調査してきます。 申告方法などがわからず不安な場合には、相続に詳しい税理士に相談した方が良いでしょう。 2割加算の考慮漏れや課税対象財産の把握漏れが発覚して結果的に過少申告になっている場合でも、 税務署に指摘を受ける前に修正申告を行えば追徴課税の税率が軽減されます。 修正のタイミング 過少申告加算税 無申告加算税 税務署の指摘前に自主的に修正申告 0% 5% 税務署の指摘後に修正申告 納付税額のうち50万円以下の部分 10% 15% 納付税額のうち50万円超の部分 15% 20% 修正申告を行うタイミングが税務署指摘の「前か後か」で適用税率が大きく異なります。 間違いに気付いた場合には、指摘を受ける前に自主的に修正申告を行うことが大切です。 まとめ 相続税の2割加算について仕組みや計算方法、申告書の書き方について解説しました。 相続税の2割加算は税額計算に影響するだけに、相続税申告で間違いを犯さないためにも正しく理解しておく必要があります。 養子縁組による2割加算回避で得するケースと損するケースがあるので、相続対策を考える上でも2割加算規定への理解は欠かせません。 相続税は規定の種類が多くて複雑ですが、2割加算の規定も含めて個々の規定について一つひとつ理解していくことが大切です。

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